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野田醤油=キッコーマンが創業した千葉県野田市の歴史と食を紹介! イメージ

2014年11月 更新

歴史的建造物も多い、醤油の町をタウンウォーク

野田醤油=キッコーマンが創業した千葉県野田市の歴史と食を紹介!

キッコーマン もの知りしょうゆ館・野田市郷土博物館・市民会館・野田の醤油発祥地・
やよい食堂・コメ・スタ野田市本店
千葉県野田市/最寄り駅:東武アーバンパークライン(東武野田線)野田市駅

大規模分譲住宅「ソライエ清水公園アーバンパークタウン」が誕生した清水公園駅からふたつ目の野田市駅。新興住宅街とは180度違う深い歴史が残る町だ。そのいちばんの特徴が醤油のキッコーマンが創業したということ。町を歩いてみよう。

千葉県の最北端の市、野田市。

浅草駅から東武スカイツリーラインで春日部駅へ。そこで東武アーバンパークラインの愛称で親しまれている東武野田線に乗り換えて野田市駅へ。浅草からは区間準急や急行を使って約1時間10分で着く。

野田市は千葉県の最北端の市だ。千葉県のキャラクターであるチーバくんで考えてみると、ちょうど鼻の部分にあたる。
東西を利根川と江戸川が通り南には利根運河がある、水運で栄えた町だ。利根川を挟んで茨城県に、江戸川を挟んで埼玉県に接している。
野田といえば多くの人の頭に浮かぶのは、醤油だろう。業界最大手のキッコーマンはこの地で創業したのだ。
今回は工場見学をはじめ、野田市の町をタウンウォーキングしてみよう。

野田市駅。のどか

野田市駅。のどか

駅を出るとすぐにキッコーマンのマークが

駅を出るとすぐにキッコーマンのマークが

「キッコーマン もの知りしょうゆ館」

「キッコーマン もの知りしょうゆ館」

駅を出るとすぐに目に入ってくるのは、
亀の甲羅を模した六角形のなかに萬の字が書かれた
キッコーマンのマーク。

マークに吸い寄せられるようにそちらへと歩きはじめた。
着いたのは「キッコーマン もの知りしょうゆ館」だ。
ここでは醤油の製造工程を映像と展示でわかりやすく説明してくれる約1時間の見学コースに参加できる。原料から麹やもろみ、そして熟成や圧搾などの工程を、実際の工場を見たり醤油の香りの違いなどを体験したりしながら理解を深めることができる。
大豆が原料のひとつということは知っていたが、そこからどのような変化を経て、そしてどのような手を加えて醤油を作りだしていくのかということにとても興味を引かれた。小学校の社会科見学などで利用されているのかもしれないが、大人でも十分楽しめる工場見学だ。
基本的に予約は必要だが、入場は無料。それなのに見学後にはお土産の醤油までいただけてしまう。

工場限定品も買える売店「むらさき屋」。

そして館内の売店「むらさき屋」では、醤油をはじめとしたさまざまな調味料やお酒などのキッコーマン製品、ここでしか買えない工場限定品などが売られている。
「まめカフェ」では醤油の味比べやせんべい焼き体験もできるし、しょうゆソフトクリームやうどんなども食べられる。
しょうゆソフトクリームは、たしかに醤油をほんのりと感じるが、しっかりと甘い。意外とクセになりそうな味だ。

ウォーキング開始早々、かなりの満足度を得て館外へ出た。
すると出口へ向かう途中の左手になにやら雰囲気のいい橋と建物があることに気づいた。
「御用蔵」だ。
宮内庁に納める醤油はここで醸造している。工場見学のなかの商品説明でも登場した。伝統的な醤油製造をしていて、その技術の資料や展示物を見ることができる。ただし、土日祝は閉館しているので、平日に来なければ入ることはできないので注意。

「まめカフェ」

「まめカフェ」

「まめカフェ」。しょうゆソフトクリームは子どもたちも大喜び(写真提供:キッコーマン)

「まめカフェ」。しょうゆソフトクリームは子どもたちも大喜び(写真提供:キッコーマン)

「野田市郷土博物館・市民会館」

「野田市郷土博物館・市民会館」

野田市内に残る古い建造物や醤油醸造の歴史を知る。

駅の方へ戻ってから向かったのが、「野田市郷土博物館・市民会館」。
ここでは野田の歴史や文化、伝統などを知ることができる展示や、醤油に関連するさまざまな資料の公開を行っている。
同じ敷地内には、野田市市民会館として国登録文化財の旧茂木佐平治邸がある。茂木家はキッコーマンの前身である野田醤油醸造組合を結成した醤油醸造業のひとつだ(もうひとつは髙梨家)。
大正末期に建てられた茂木邸は実に趣深い建物で、庭園も美しい。このような風景を眺めながら書斎にいたら、仕事もはかどっただろう。
博物館と市民会館、いずれもスタッフや学芸員の方はとても丁寧に対応してくれる。博物館にある市内のジオラマで次に目指すスポットを決めるのもいいだろう。わからないことはスタッフの方に遠慮なく聞いてみよう。

市内を歩くと歴史を感じさせてくれる建物を
いろいろと見ることができる。

ここから向かったのは興風会館。1929年(昭和4年)に竣工した鉄筋コンクリート造4階建ての会館で、国指定有形文化財に登録されている。
昭和ロマネスクを感じさせる半円形のアーチやルネサンス風の意匠を貴重としている洋風建築の代表的な建造物だ。設計は明治大学駿河台校舎などを手がけた大森茂氏。
そこから北へ向かうと、旧野田商誘銀行の建物がある。大正15年に落成したもと銀行で、その名前はもちろん醤油との語呂合わせから生まれている。
これらがある県道17号線(流山街道)を北へ歩くと、野田の醤油発祥地がある。通りから少し奥に入っているので、注意しないと素通りしてしまう。駐車場の奥にある鳥居が目印だ。野田市の史跡に指定されている碑がある。

「興風会館」

「興風会館」

「野田の醤油発祥地」

「野田の醤油発祥地」

キノエネ醤油の黒塀

キノエネ醤油の黒塀

このマークも有名ですね

このマークも有名ですね

キノエネ醤油を通ってから名物食堂で度肝を抜かれる。

野田の醤油発祥地を過ぎて少し北へ。
ここにはキノエネ醤油の工場がある。1830年に創業した、こちらも老舗の醤油醸造会社だ。多くの醸造業がキッコーマンに集約されたが、唯一独立を守ってきた。雰囲気のいい黒塀のある道を歩いてその歴史を感じてみよう。

西へ向かう。しばらく歩くと、食堂の看板が見えてきた。ここまで結構歩いているので、そろそろ昼食にしてもいいだろう。
「やよい食堂」。
テレビなどでも紹介されている有名食堂らしい。なにが有名かは写真を見てもらえればわかるだろう。大盛りを超えた、巨盛りなのだ。どうやら客の要望に応えていった結果、このようなことになっているらしい。創業は1926年(大正15年)といわれているので、その歴史は古い。巨盛りだけで有名になったわけではなく、メニューの豊富さや昔ながらの味も人気の秘密なのだろう。

「男飯」と書かれた暖簾をくぐる。

間もなく14時を過ぎるころだ。14時半には昼のラストオーダーだというのに、まだ店内のテーブルはお客さんで埋まっている。厨房は4人くらいが働いている。名物らしいお母さんも料理を作るのに大忙しだ。
せっかくなのでカツカレーの大盛り(930円)を頼んでみた。
待っている間、隣のテーブルのお客さんがカレーを残し、「持って帰っていいですか?」と聞いていた。お店の人は、「パックは有料になりますけど」と応える。
なるほど、そういうこともできるわけか。

ほどなくしてカツカレー大盛りが運ばれてきた。
言葉を失う。
嫌がらせではないだろうが、思わず苦笑が出てしまう。普通の皿に大量に盛られたカツカレーはもはやカツが見えない。そしてその皿の下にさらに大きな皿が置かれ、そこにカレーのルーがダボダボとこぼれ盛られているのだ。
ん? いま思うとあれはお盆だったのかな? 皿かな?
なんだか可笑しくなってきたが、とりあえず食べはじめる。が、減らない。食べても食べても減らない。カツを見つけては食べ、ご飯が見えてきたらそこにカレーをかけ、食べ進める。
確実に食べているはずなのに、見た目のあまりの変わりなさに、「もしや自分はまだ食べていないのではないか?」とさえ思えてくる。
下の皿(トレイ?)に落ちた分のカレーがなくなるころには、確実に通常の1.5人前くらいは食べていた。
男飯・・・・・・男はこれくらい食べないといけないのだろうか。

「やよい食堂」

「やよい食堂」

「やよい食堂」の暖簾。衝撃の料理は下部見どころ写真で

「やよい食堂」の暖簾。衝撃の料理は下部見どころ写真

上から見ると付け合わせ(?)のスパゲティの量がよくわかる。スパゲティの下にもオムライスはたっぷり

上から見ると付け合わせ(?)のスパゲティの量がよくわかる。スパゲティの下にもオムライスはたっぷり

オムライス、天丼、カツ丼。
どれも爆盛りで食べられる。

別の日に、オムライスの大盛り(630円)も食べてみた。
やはり運ばれてきた瞬間は笑ってしまった。
これ以上ないというくらいに主張しているオムライスは予想できたのだが、つけ合わせのスパゲティが、もはや普通のナポリタン1人前以上の量があるのだ。
つけ合わせじゃない!
ケチャップご飯も昔ながらのベッチョリしたもので、玉子焼きにくるまれてギュッと詰めこまれている感じだ。
いや、おいしいんだけどね。おいしいことはおいしいのだよ。
でもこれはご飯だけで約2kgはある。1.8リットル(一升)の容器にみっちりと収まるご飯の量だ。そこにプラスしてスパゲティと、これまた大量のキャベツ。
一般女子だったら3人でも食べきれるかどうか。しかし、女性客がまったくいないわけでもない。地元の人なのかどうかはわからなかったが、だとしたらすごいな、野田市の女性・・・・・・。

オーダーした料理を残すのは本当によくないことだと思っているのだが、ここは食べきることができる人が行く食堂なのだろう。いつまでもその姿勢は続けてほしいと思うし、これだけ大勢のお客さんに支持されているのだから、ますます頑張って発展してほしいと思う。
昔ながらの食堂らしい佇まいも素敵だ。

地産地消、発醸(はつじょう)文化のイタリアン。

「やよい食堂」とはまったくタイプの違うお店も紹介しておこう。1992年(平成4年)に野田市に開業したイタリア料理の店だ。野田市ならではのメニューを揃えている。
駅を挟んで反対の西側で、国道16号線近くにある「コメ・スタ野田市本店」。

コンセプトはイタリア料理と醤油のコラボレーションで新しい料理を提案すること。
醤油製造の要といえる“発酵”と“醸造”の大切さを考え、発酵食品や醸造品をしっかりと取り入れた「コメ・スタ」オリジナルのメニューを提供していくことから、「発醸文化」というものを推進している。
さらに千葉県産の野菜をふんだんに使った地産地消による料理もたくさんある。
オリーブオイルと醤油のベストマッチで、オリジナルパスタは奥行きのある深い味を生み出しているのだ。
「野田市の食宝庫NO.1パスタ」(1390円)はナス、白菜、春菊、みつ葉、パプリカを使って野田市を表現。もちろんキッコーマンの醤油も使っている。夏期は枝豆も入っているという。
パスタに春菊が入っているのは珍しいのではないだろうか。しかし、オリーブオイルソースに醤油が加えられていることで、とても自然な味に仕上がっている。

オリジナルのデザート「おしょうゆジェラート」(600円)は、「もの知りしょうゆ館」の「まめカフェ」で食べた「しょうゆソフトクリーム」とはまた全然違う味わい。
醤油は香るのだが、どこかキャラメルのような風味となっている。煎り大豆の粒が入っているのもこだわりが感じられる。やはりこれもクセになりそうだ。

「コメ・スタ野田市本店」。外にもテーブルがある

「コメ・スタ野田市本店」。外にもテーブルがある

「コメ・スタ野田市本店」。おいしい料理は上部見どころ写真で

「コメ・スタ野田市本店」。おいしい料理は上部見どころ写真で

「コメ・スタ」の「野田市の食宝庫NO.1パスタ」

「コメ・スタ」の「野田市の食宝庫NO.1パスタ」

「コメ・スタ」が考えるレストランは、
ただ単に食事をするだけのところではない。

食事をして元気を出して帰ってもらう、活力を提供する場でありたいという思いから、スタッフも朗らかでとても精力的だ。それはお客様の誕生日のお祝いにも表れている。
マイクを通して、「今日はお誕生日のお客様がいらっしゃいます」とアナウンス。そのままローソクと花火が刺さったケーキをテーブルへ運び、大勢のスタッフで歌を唄ってお祝いをする。そのときに厨房からもスタッフが集まってくるのだが、みんな楽しそうなのだ。たまにありがちな、ほかのお客さんにもお祝いをするように強要することはなく、店側が誕生日のお客様を祝っている、という形だ。しかし、見ている側も楽しくなってくるのが不思議だ。
さりげないエンターテインメント性が秀逸なのだ。

また、料理にもエンターテインメント性は含まれている。
「パルミジャーノ・レッジャーノのリゾット(1.5人前)」(1930円)は、大きなパルミジャーノ・レッジャーノを器にして、お客さんの目の前でリゾットを作ってくれる。
1メートル以上ある大きなペッパーミルや、樽から注ぐスパークリングワインなど、見て楽しむところもたくさんある。

料理の味はもちろん素晴らしく、そしてそれだけではなく、「もう一度来たい」と思わせてくれる店だ。地元の人に人気が高いというのはうなずける。
醤油の町で楽しむ、醤油とコラボしたイタリアン。野田市に来たら行かないと損かも。 写真・文/猫拾 ブミ

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