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墨田区から江東区へ。下町を歩いて亀戸天神社参り イメージ

2013年10月 更新

5駅を走る下町路線、東武亀戸線沿線をぶらり

墨田区から江東区へ。下町を歩いて亀戸天神社参り

キラキラ橘商店街・亀屋 かめぱん 立花店・篠崎酒店・亀戸水神宮・亀戸天神社・亀戸ぎょうざ
東京都墨田区・江東区/最寄り駅:東武亀戸線亀戸駅ほか

墨田区から江東区を走る東武亀戸線。下町の住宅街を走る小さな電車は、地元の人に愛されている住民の大切な路線。車内では東京スカイツリー®の公式キャラクター、ソラカラちゃんがアナウンスを担当している。今回はその沿線をウォーキングして下町スポットを紹介しよう。

東京都墨田区の曳舟駅と江東区の亀戸駅を結ぶ
2両編成の電車がある。

東武亀戸線。
停車駅は曳舟、小村井(おむらい)、東あずま、亀戸水神、亀戸の5駅。今回は下町を走るこの路線の周辺を歩いてみた。

ちなみに東武鉄道では「東京スカイツリー®周辺散策フリーきっぷ」を発売している。これは発売駅から北千住までの往復きっぷで、北千住~浅草間、曳舟~亀戸間、曳舟~押上間は乗り降りが自由となるもの。さらにフリー区間の決められた施設での割引特典もついている。ウォーキングをしつつ、電車での移動も楽しむにはうってつけ。おすすめだ。

東武亀戸線。ワンマン運転なので、終点に着くと運転士が車両を乗り換えて発進する場合もある

東武亀戸線。ワンマン運転なので、終点に着くと運転士が車両を乗り換えて発進する場合もある

「下町人情キラキラ橘商店街」の「大国屋」。おいしいおでん種が好評

「下町人情キラキラ橘商店街」の「大国屋」。おいしいおでん種が好評

「下町人情キラキラ橘商店街」の「鳥正 京島店」

「下町人情キラキラ橘商店街」の「鳥正 京島店」

スタートは「東京スカイツリー®のある墨田区の4駅をブラリ」でも紹介した「下町人情キラキラ橘商店街」。

おでんの「大国屋」とミート&デリカの「鳥正」の間を通り、50年、60年以上の歴史がある店が軒を連ねる古き良き商店街を進んだ。
お店の歴史は長いが、歴史を重んじて格式張って・・・・・・なんてことはなく、ほとんどが生活のためであり地域に住む人のために商売を続けているお店だ。近所の人が夕飯の買い物に来る商店街は、夕方にもっとも活気づく。
商店街をまっすぐ歩いてきて、先に明治通りが見えはじめたあたりまで来ると、左手に肉の惣菜を売っている「鳥正」がある。南にあった「大国屋」近くの「鳥正」は本店で、こちらは京島店となる。
広く知られている「チキンぎょうざ」を買って食べてみた。チキンがきちんと主張していて、なかの餃子の具も負けないくらいしっかりとした味だ。これは話題になるわけだ、と納得。
さらになんと「ゼリーフライ」も売られていた。「循環バスや自転車をうまく利用したい『行田市』」でも紹介した、行田市のB級郷土グルメだ。
こちらもいただく。以前行田市で食べたものよりも野菜は少なめだったが、懐かしいソース味と再会できた。

明治通りのほうへ進むと、これまた一部のマニアにはたまらない店を発見してしまった。店名は「向島電化ハウス」だが、外から大量のアナログレコードが見える。
ここは以前、電器店をやりながらレコードも販売していたという。だがその後、時代の流れに押され、レコードを倉庫にしまってしまった。それを1年ほど前(2012年)にふたたび出したということだ。どれも新品の美品だが、すべて50%オフ。ジャンルは幅広く揃っているのだが、並べ方に決まりはなくバラバラ。お目当てのものを探すのは大変だが、それすらも楽しいと思える人は、行く価値ありだと思う。
店番のお母さんに話を聞くだけでは申し訳ないので、3枚ほどLPを買って店をあとにした(ホクホク)。

「キラキラ橘商店街」から小村井駅へ。

明治通りを歩く。
途中には昭和30年代くらいからやっているのでは? と思えるようなボルトやナットを扱う製作所やレトロな雰囲気の喫茶店などもある。レトロだが店名は「メトロ」だった。
ほどなくして小村井駅に着いた。
そのまま明治通りを歩くとすぐに変わった名前の立ち食いそば屋がある。「びっくりそば」だ。ここはツユがビックリするくらい濃い色をしていることで知られている。しかしその見た目と違い味はそれほど濃くないらしい。急いで空腹を満たしたいときにはぜひ試してみよう。

さらに進むと、鉄をスクラップする会社があり、大きな磁石で鉄くずをトラックに乗せる作業をしていた。明治通りに面したところにこのような工場があるのも下町らしさを感じさせる。

横に伸びた道を見るといくつか店舗が並んで見える。商店街なのかな、と思って行ってみる。
「KAMEYA洋食館」という新しめの洋食屋があった。下町には洋食屋が似合う。
しかしその新しめの店の隣には看板が残ったままで閉店している店もある。事情はまったくわからないのだが、「閉店」という言葉にはやはり悲しさを感じてしまう。しかもこのように新旧のお店が隣り合っていると、なおさらに歴史を感じてしまうものだ。
なんて、たっぷりと妄想も含みつつ感慨に耽っていると、その数軒先にパン屋を見つけた。
「亀屋」。

小村井駅近くの立ち食いそば「びっくりそば」

小村井駅近くの立ち食いそば「びっくりそば」

「亀屋 かめぱん 立花店」

「亀屋 かめぱん 立花店」

かめぱんの「亀屋」は人気のパン屋。

洋食屋と同系列では? という名前だ。暖簾の「かめぱん」の文字がかわいい。
見ているとお客さんの出入りが多いので、入ってみた。
奥にはパンを作る工房がある。惣菜系のパンから菓子パンなど種類が豊富。珍しいアイスパン=愛すパンというのもあるようだが、この日は売り切れていた。
常温、冷蔵、冷凍で食感が変わるオリジナルのクリームパンらしい。常連らしいお客さんも売り切れを知って残念そうに帰っていった。
餃子パンとベーコンエッグパンを味見。
餃子パンは本当に餃子の具が入っている。皮の代わりがパンだ。おいしくないわけがない。
ベーコンエッグパンはなんと、ひとつの半熟卵がパンの上に乗せられているボリュームたっぷりのビッグパンだ。ベーコンも大きめのものが乗せられていて、おいしくないわけがない。
地元で人気のお店なのだろう。

亀戸水神宮と亀戸天神社にお参り。

明治通りをまっすぐ進んでもいいのだが、せっかくなので東武亀戸線へ近づこうと思い、亀戸水神駅のほうへ左折した。
駅に着く前に亀戸水神宮にお参り。
二股に分かれる道の角にあるので、水神様の前を横切ってショートカットする人が何人かいた。いいのだろうか。神様は寛大だから許してくれるのかな。
亀戸水神宮は歴史が古く、その名のとおり水害から守っていただく祈願をした神社だ。水を司る女神が御祭神様らしい。創建当時といまでは周りの木々も減っていてすっかり様子が変わってしまったことだろう。

ここから亀戸方向へ向かいつつも少しずつ線路から離れていき、亀戸天神社へ向かった。
亀戸天神社は、菅原道真公を祀る九州太宰府天満宮を本社とする東の宰府。1646年に九州太宰府天満宮の神官が小さなほこらに御神像を祀ったのがはじまりで、1662年に社殿や回廊などを営むようになった。現在は下町の天神様としてさまざまな祭事などが行われている。

「亀戸水神宮」。大きくはないが、必ず見つかる

「亀戸水神宮」。大きくはないが、必ず見つかる

「亀戸天神社」。蔵前橋通りに入口がある

「亀戸天神社」。蔵前橋通りに入口がある

「亀戸天神社」。社殿

「亀戸天神社」。社殿

「亀戸梅屋敷」

「亀戸梅屋敷」

「亀戸梅屋敷」では民芸品なども売っている

「亀戸梅屋敷」では民芸品なども売っている

観光施設、「亀戸梅屋敷」もオープン。

お参りをしてから来た道を戻り亀戸駅に向かう。
明治通りと蔵前橋通りが交差するあたりに、「亀戸梅屋敷」があった。2013年3月にオープンした観光施設だ。
もともと亀戸には天神様の北に梅屋敷があり、歌川広重の浮世絵、名所江戸百景に描かれているのが梅屋敷の臥龍梅(がりゅうばい)なのだ。ここはその梅屋敷を再現したような観光施設で、火の見櫓なども設置されている。
看板に倣って説明すると、「土産・喫茶・観光・切子・錦絵・休憩」が揃った場所だ。梅酒やかき氷を売っていたり、観光案内所があったりする。水陸両用バスの「スカイダック」の発着所でもあり、ツアーの案内や地図も置いてあった。

亀戸駅近くの商店街ぶらり。

亀戸駅近くから亀戸水神駅方向にも商店街がある。惣菜屋や活気のある八百屋など、ここも地元に根付いたいい商店街だ。
1軒の酒屋が目に留まった。「篠崎酒店」。
店頭に台があり、おすすめの日本酒と小さなグラスが置いてあったので、角打ちをしているのかと思って聞いてみた。角打ちというのは酒屋の店頭でお酒を飲むことだ。
しかしこのお店は角打ちはやっていなかった。グラスは試飲用のものだった。
ご主人に何年くらいお店をやっているのか聞いてみると、「50年か60年か・・・・・・」とのこと。
「亀戸はいまはいろいろいい話題も多いけど、昔は評判が悪い土地だったんです。でもいいところだからそれをわかってほしくて、京都の酒蔵にオリジナルで作ってもらった酒を売っているんです」
日本酒「亀井戸」。
吟醸生貯蔵酒もある。この店でしか手に入らない酒で、リピーターも多いという。口当たりがよく、肴を選ばないような味。これはまた買いに来たくなる日本酒だ。

「篠崎酒店」。いい佇まい

「篠崎酒店」。いい佇まい

人気店「亀戸ホルモン」。開店前にこの行列

人気店「亀戸ホルモン」。開店前にこの行列

名店「亀戸ぎょうざ」。こちらも昼時は行列ができることがあるが、客の回転も早い

名店「亀戸ぎょうざ」。こちらも昼時は行列ができることがあるが、客の回転も早い

ゴールは名店「亀戸ぎょうざ」。

商店街から東武亀戸線方向へ路地を曲がると、「亀戸ホルモン」がある。ここはホルモン焼きの有名店だ。すでに多くの人が開店を待って列を作っている。おいしいのは知っているのだが、この日は列に並ぶのはやめておいた。
パンを食べて日本酒を飲んだので、もうゆっくり肉を焼いたりする気持ちではなかったのだ。
サッと飲み物が出て、すぐつまみにパクつけるところが・・・・・・あった。
「亀戸ぎょうざ」。
餃子専門店だ。つねに8割がた席が埋まっている、ここも人気店。しかも名店といってもいい。
メニューはひと皿5個の餃子だけ。飲み物はいろいろあるが、「水」と言ってもいい。
そして餃子はひとり2皿から頼むのがキマリ。とはいえ、それほど大きな餃子ではないので、10個くらいペロリだ。女性のひとり客もいるくらいだから。
3皿目からはひと皿ずつ頼める。というか、食べていると店の人が「もうひと皿?」と聞いてくるのだ。
わんこ餃子だ。
また、餃子が2個残っている状態で次の皿が来たら、店の人が前の2個を新しいさらにゴロンと移動させて皿を重ねていく。
わんこ餃子だ。

自分で作る餃子がいちばんおいしいと思っているので、これまでは外で食べる餃子はどこも1位(自作)との差が大きく広がっているものばかりだった。これまでは。
しかしここ「亀戸ぎょうざ」は、野菜の食感がザックリ残っている自分の好きなタイプなのだ。はじめて1位を脅かすほどの餃子に出会ってしまった。

小皿には最初から和がらしが乗せられていた。餃子にからし、これも初体験だった。
悪くない。家でもやってみようと思う。
もちろんラー油や酢も用意されている。
持ち帰り用は、生と焼きがあり、こちらも2人前(10個)より。焼きを頼むと、「電車かバスに乗りますか?」と聞かれる。臭いが漏れないようにビニールで包んでくれるのだ。

名店と感じた理由は、味以外にもある。
パクパクっと食べて店を出て、駅まで向かいしばらくしてから、レシートをもらうのを忘れていたので店に戻った。店に入ると、店主と数人いる店員が、「ん? 忘れ物!?」と言って、すぐに自分が座っていたカウンター席の周りを探し出したのだ。客の顔を覚えている。
忘れ物ではなくレシートをもらいたい旨を告げると、今度は店主がすぐに自分の食べた金額を言ったのだ。こんなに混んでいるのになぜ覚えているのか。
いい店だ。名店は味ではなく、人がつくるものなのだ。
亀戸にまた来ようと思わせてくれた。 写真・文/猫拾 ブミ

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