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武蔵の小京都、小川町から東秩父村の和紙の里まで イメージ

2013年2月 更新

豊かな自然に囲まれた和紙の町、小川町を歩く

武蔵の小京都、小川町から東秩父村の和紙の里まで

東秩父村 和紙の里・晴雲酒造・武蔵鶴酒造・「帝松」松岡酒造
埼玉県比企郡小川町/最寄り駅:東武東上線小川町駅

1300年以上の歴史を誇る和紙製造や酒造などの伝統産業で栄えた小川町。周囲を外秩父の山々が連なっていて、ハイカーにも人気の町だ。ハイキングで下山後、バスで戻ってくることが多い小川町駅周辺と東秩父村の紙漉製造所へ行ってみた。

東武鉄道では2013年4月21日に
「第28回外秩父七峰縦走ハイキング大会」を開催する。

これは官ノ倉山から萩平を歩き、剣ヶ峰から大霧山をまわり中間平緑地公園から寄居駅を目指す約42kmのコースで、目的は楽しく歩いて自分の脚力を知ること。4月にはきっと季候もよくなって楽しいハイキングになることだろう。

今回はそのコースの予習の意味も込めて、スタート地点である埼玉県の小川町周辺を紹介。
小川町は外秩父の山々に囲まれており、東武東上線の小川町駅南側にはいくつもの街道が集まっていたため、江戸時代には市(いち)が栄えた時期もあったという。しかし田畑には恵まれず、当時の農民たちは副業を考えなければ生活が厳しい状況に陥っていった。そこではじめられたのが、現在は伝統工芸として残されている「紙漉」だった。1300年以上の歴史を持つ紙漉は、現在も個人の工房などがあり、たくさんの和紙を生み出している。
また、良質な水と盆地独特の季候という自然環境が酒造りに最適で、関東灘という異名をとった酒蔵が、この小さなエリアに13軒もあったという。現在でも3軒の酒蔵が営業している。

東武東上線小川町駅。池袋から急行で約75分

東武東上線小川町駅。池袋から急行で約75分

古い蔵を見ると、「武蔵の小京都」といわれるのも頷ける

古い蔵を見ると、「武蔵の小京都」といわれるのも頷ける

観光案内所「楽市おがわ」

観光案内所「楽市おがわ」

二葉楼。ひと目見て建物に歴史を感じる。山岡鐵舟も来たんだなあ

二葉楼。ひと目見て建物に歴史を感じる。山岡鐵舟も来たんだなあ

小川町の名物、うなぎ屋さんも多い。ここは「女郎うなぎ 福助」。創業は1855年とのこと

小川町の名物、うなぎ屋さんも多い。ここは「女郎うなぎ 福助」。創業は1855年とのこと

小川町駅から蔵のある通りを歩き
官ノ倉山方向へ進む。

東武東上線小川町駅の南口を出て、正面に伸びる道を進み、最初の信号を越えた左手にあるのが、観光案内所「楽市おがわ」。ここでパンフレットやマップが手に入る。親切なスタッフも常駐しているので、知りたいことがあったら聞いてみよう。1回500円のレンタサイクルもあるので、広い範囲をまわるときは利用するのもいいだろう。

駅を背にしてさらに進むと、古い建物の「二葉楼」というお店(?)があった。
建物は有形文化財らしく、実にいい佇まい。ガラガラと引き戸を開けて、スタッフの方に話を聞いてみた。
なんと創業から260余年の割烹旅館で、現在は「二葉楼」がウエディングを行っており、隣に建っている新館の「二葉本館」がレストランになっているという。「二葉本館」では懐石料理やうなぎ料理を食べることができるらしい。予約をしておくのがベストだが、ウエディングが入っていない場合は、部屋が空いているときに限りランチ、ディナーともに食べることができるとのこと。日本五大名飯の「忠七めし」は、一度は食べてみたいものだ。
この忠七めしは、八代目館主の八木忠七氏が幕末の江戸城無血開城の立役者である山岡鐵舟と出会ったことから生まれた。館内には鐵舟の書なども展示されているので、ぜひチェックを。
この日はウエディングがあったようで食事はとらず。小川町の名物、うなぎを使った「うな重」(2500円)にも後ろ髪を引かれながらこの場をあとにした。

小川町に残る関東灘の酒蔵
晴雲、武蔵鶴、帝松。

駅前通りを歩くと、古くから残されている白壁の蔵などもぽつりぽつりと確認することができる。
突き当たったのが国道254号線。このあたりが市(いち)で栄えた場所らしい。「町田紙店」など、古い建物も少しだけ残ってはいる。国道を右に真っ直ぐ歩いたところに、ひとつめの酒蔵「晴雲酒造」があった。駅からゆっくり歩いて約20分かかった。
晴雲酒造の隣には地元の自然食材を使った系列店の「食事処・ギャラリー 玉井屋」がある。実際に酒造りの全行程を見学するには、10名以上で事前予約が必要。興味のある仲間とハイキング帰りに立ち寄るのもいいだろう。

国道を戻って途中の信号を左折した先に、ふたつめの酒蔵「武蔵鶴酒造」があった。創業はなんと1819年(文政2年)という。お酒以外になら漬けなども人気があるようだ。
みっつめの酒蔵「『帝松』松岡醸造」は少し離れたところにある。こちらは創業1851年(嘉永4年)。規模としてはいちばん大きい酒造所のようだ。市街地から離れているだけに敷地が広い。ここも予約制で蔵見学ができる。

「晴雲酒造」。右に見える煙突はかなり古いもの(見どころ写真参照)

「晴雲酒造」。右に見える煙突はかなり古いもの(見どころ写真参照)

「武蔵鶴酒造」。お土産になら漬けもいいかも。本場よりおいしいという声もあるらしい

「武蔵鶴酒造」。お土産になら漬けもいいかも。本場よりおいしいという声もあるらしい

「『帝松』松岡醸造」。蔵見学もできるし、直売所もある

「『帝松』松岡醸造」。蔵見学もできるし、直売所もある

「東秩父村 和紙の里」

「東秩父村 和紙の里」

「東秩父村 和紙の里」。製造所のなかにある紙漉体験コーナー

「東秩父村 和紙の里」。製造所のなかにある紙漉体験コーナー

「東秩父村 和紙の里」。直売所ではさまざまな和紙製品が売られている。とてもきれい

「東秩父村 和紙の里」。直売所ではさまざまな和紙製品が売られている。とてもきれい

「東秩父村 和紙の里」。特産品直売所

「東秩父村 和紙の里」。特産品直売所

「三代目 清水屋」。おからドーナツは大人気。ハイキング帰りにぜひ!

「三代目 清水屋」。おからドーナツは大人気。ハイキング帰りにぜひ!

駅前から出ているイーグルバスはハイカーの帰りの足でもある

駅前から出ているイーグルバスはハイカーの帰りの足でもある

「第28回外秩父七峰縦走ハイキング大会」でも近くを通る「東秩父村 和紙の里」へ。

官ノ倉山を越えたところにあるのが、「東秩父村 和紙の里」。広い施設で和紙製造所に特産品直売所、御食事処「すきふね」、ギャラリー、細川紙の紙すき家屋などがある。製造所では紙漉体験もできるし、そば打ち体験工房の施設もある。
紙漉体験の時間には間に合わなかったのだが、紙漉作業をしているところは見ることができた。現在はスタッフの吉田伸也さんがほぼひとりで和紙作りを行っているという。注文の和紙作りに加え、紙漉体験の指導・説明なども行うので、かなりハードな毎日とのこと。紙漉職人になりたい人は問い合わせてみてもいいかもしれない。
ランチョンマットなど、さまざまな和紙製品が売られているので、ハイキング途中に買うお土産としておすすめだ。

小川町駅まで戻ると、なにやらキラキラとネオンが光っている店を発見。虫のように吸い寄せられると、そこは「三代目 清水屋」というお店だった。
昔ながらの手作り製法による豆腐を売っている。しかしそれよりも広いスペースで売られているのが、おからドーナツだった。
プレーン(90円)を食べてみると、外側はカリッとしていて中はモチッとしている。甘さも強くないし、何よりおからなのでヘルシーだ。

歩き疲れた体に、優しいスイーツのご褒美で1日を終えることができた。 写真・文/猫拾 ブミ

見どころを写真で紹介

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