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東京スカイツリー® のある墨田区の4駅をブラリ イメージ

2013年2月 更新

下町人情に溢れる墨田区をウォーキング

東京スカイツリー® のある墨田区の4駅をブラリ

下町人情キラキラ橘商店街・向島百花園・東武博物館・酎ハイ街道
東京都墨田区/最寄り駅:東武スカイツリーライン とうきょうスカイツリー駅
曳舟駅、東向島駅、鐘ヶ淵駅

東京スカイツリーのある墨田区で、荒川と隅田川に挟まれているエリア、とうきょうスカイツリー駅から鐘ヶ淵駅までをゆっくりとウォーキング。下町ならではの思わず笑顔になる駄菓子屋さんから酎ハイ発祥といわれる街道までを歩いてみた。

2012年5月22日のオープン以後、
東京スカイツリータウン® は連日
多くの人で賑わっている。

今回は東武スカイツリーラインの浅草駅のお隣、とうきょうスカイツリー駅から曳舟駅、東向島駅、鐘ヶ淵駅までを歩いてみよう。
東京スカイツリーのふもとに立ち、思いきり見上げてからスタート。すぐ横には北十間川(きたじっけんがわ)が流れている。

線路に沿って曳舟駅方面へ向かうのではなく、北十間川沿いから十間橋を左折、京島方面に向かう。途中で一方通行の細い道へ入り、東武亀戸線の踏切を渡った。真っ直ぐ進むと商店街があるようだ。向かおうとしたのだが、左側に小さな公園が見えた。「住宅街にある下町らしい公園だな」と思い覗いてみようとしたら、その近くにお店らしきものを発見。
小さな駄菓子屋だった。
間口も小さく、外からは気付かなかったのだが、なかに入るとおばちゃんがニコニコして座っていた。秋葉キクさん。
お店はもう50年以上やっていて、元学校の先生だったおばちゃんは子どもも好きだし話をするのも大好き。教え子が今では親になり、その子どもや孫までがお店にやってくるらしい。学校が終わる時間になるととても賑やかだとか。

スタート地点。東京スカイツリーを見上げる

スタート地点。東京スカイツリーを見上げる

駄菓子屋の「秋葉」。間口が狭い・・・・・・けど、メイン客は子どもだからいいのか

駄菓子屋の「秋葉」。間口が狭い・・・・・・けど、メイン客は子どもだからいいのか

「タカラ」。今は文房具は売っていない

「タカラ」。今は文房具は売っていない

駄菓子屋は楽しい。

商品を見ていると、「なんだこの既視感は?」という懐かしさがこみ上げてきた。
以前は店頭にガチャガチャやコインゲームも置いていたが、現在は撤去している。
「子どもたちが楽しくなると大きな声を出しちゃうからね。ここは住宅街だからご近所迷惑になってしまうからやめたの」とおばちゃん。
ニコニコしながら話をしてくれる姿はとても優しく見えて、こちらの心が温かくなってくる。
せっかくなので懐かしいお菓子を買っていこうと思っていくつか選んだら、「はい90円です」と言われた。当然のことながら安い。「あ、じゃああとひとつ何か10円のものを買います」とちょうど100円にしたのだが、このあたりは大人だったのかもしれない。子どものころは、「90円です」と言われたらふたつくらい元に戻してポケットからなけなしの70円を払っていたのかもしれない。
変なところで自分が大人になったことを感じながらお店をあとにした。
いつまでも残っていてほしいお店だ。

元の道に戻り商店街に入ろうとしたらその手前にも駄菓子屋があった。
「タカラヤ」。こちらは開店して40年ほど。最初は文具とファンシーグッズを売っていたらしいが、現在は駄菓子屋に。またしても懐かしさに浸っていくつか購入してしまった。
80円。

「下町人情キラキラ橘商店街」には
優しい店主か頑固店主がいる。

「下町人情キラキラ橘商店街」に入った。
すぐ左側におでんやがある。一杯飲み屋のおでんやではなく、すぐに食べられるおでんとおでん種を売っているお店だ。
創業から60年以上経つという「大国屋」。
こういうお店もいまでは珍しいかもしれない。すぐに食べられる熱々おでんと、横のショーケースに並ぶおでん種。お腹が鳴る。
スカイツリーという名が付けられた練りものもあった。

大国屋のはす向かいくらいにあるのが、「鳥正」。ミート&デリカと書かれていて、鶏肉以外も売られているのだが、店頭に並べられているのは焼き鳥をはじめとした惣菜。オリジナル商品もあるようで、見るからにおいしそう。しかも安い。
この店ももう50年以上の歴史があるという。
塩焼きスティック80円、鳥かわ煮130円、やきとり(肉、ねぎ間、つくね、レバー)1串60円、煮物各種220円・・・・・・。たまらない。

入口付近でこれほどまでに寄り道をしていたらあっという間に日が暮れてしまうので、心にムチを打って先へと進んだ。
先の駄菓子屋も「大国屋」も「鳥正」も、店の人には下町らしい優しさと人情が感じられた。商店街の名前に偽りなしだ。ただ、なかには、カメラを持っているだけで、「写真はお断りしていますよ!」「商品も撮っちゃだめ!」というこれはこれで下町らしい頑固店主もいる。無遠慮な振る舞いをしないように気をつけよう。

商店街にはほかにも歴史を感じさせる店がいくつかあった。豆腐屋、喫茶店、八百屋・・・・・・。こういう商店街が自宅の近くにあると嬉しいなあ。
朝市や地元密着型のイベントも行われている地域に愛されている商店街だった。

「下町人情キラキラ橘商店街」

「下町人情キラキラ橘商店街」

「大国屋」。おでん種の店、家の近所にほしいな

「大国屋」。おでん種の店、家の近所にほしいな

「鳥正」。早い時間からお客さんがやってくる

「鳥正」。早い時間からお客さんがやってくる

「鳥正」店頭で売っている焼き鳥。タレがおいしそう!

「鳥正」店頭で売っている焼き鳥。タレがおいしそう!

「下町人情キラキラ橘商店街」。スーパーよりも“商店街”が好きだなあ

「下町人情キラキラ橘商店街」。スーパーよりも“商店街”が好きだなあ

「電気湯」

「電気湯」

曳舟駅に到着

曳舟駅に到着

地蔵坂通り商店街にあった駄菓子屋らしき店。もうやめてしまったとのこと

地蔵坂通り商店街にあった駄菓子屋らしき店。もうやめてしまったとのこと

東向島の地蔵通りから「向島百花園」へ。
「東武博物館」で「けごん」と嬉しい再会。

「下町人情キラキラ橘商店街」の途中で曳舟駅方面へと曲がり、クネクネと入り組んだ住宅街を進むと、「電気湯」という銭湯があった。全国でその数が激減してしまっている銭湯だが、ここではまだ健在。早い時間にはやや高齢の方が足を運んでいるようだ。お店の人が表に出て「いらっしゃい」と声をかけているのが優しく見えた。
ウォーキング途中にひとっ風呂浴びるのも気持ちがいいだろう。

しばらく歩くと曳舟駅に到着。スタート時に見上げたスカイツリーも結構遠くになっていた。
西に向かい国道6号線を越えたところに「地蔵坂通り」というゲートが見えた。住所でいうと東向島。ここも小学校や中学校があり住宅が建ち並ぶエリアだ。
道幅は広く、店頭で惣菜を売っているような通りではなかった。駄菓子屋だったと思える店もあったのだが、もう商売はしていないらしい。
ここから北東へ向かい、東向島駅を目指す。
住宅街のなかといってもいい場所に、「名勝・史跡 都立 向島百花園」という庭園がある。四季それぞれの植物が観賞できる庭園だ。ゆっくりと散歩するのもいいだろう。
ここから東向島駅は近い。

東向島駅に隣接してあるのが「東武博物館」。

正確にはガードの下にあることになるのかな。ガードの横に車両が展示してあって驚いた。しかも東武線沿線で育った者としては実に懐かしい「けごん」を見ることができた。こちらも正確には「1720系デラックスロマンスカー」というのか。浅草から東武日光・鬼怒川方面へと走っていた特急で、「1991年(平成3年)にその女王の座を100系特急スペーシアにゆずり引退した」と説明書きがある。
日光へ行くといえば「けごん」だったのだ、昔は。しかし、「女王の座」ってことはレディだったのか、「けごん」。はじめて知った。
「東武博物館」には蒸気機関車や木造車両も見られるという。この日は時間が遅かったので入れなかったが、あらためて来たいと思った。きっと鉄道ファン以外でも楽しめるに違いない。

東向島駅近くの「東武博物館」

東向島駅近くの「東武博物館」

地蔵坂通り商店街入口から見た東京スカイツリー

地蔵坂通り商店街入口から見た東京スカイツリー

東向島駅

東向島駅

創業から60年くらい経つお店にすぐ会える
鐘ヶ淵の酎ハイ街道「はりや」。

東向島駅から国道6号線へ出て荒川方向へ歩く。少し風が出てきたので一度どこかで休もうかなと思っていると、四ツ木橋南の交差点に佇まいがいいお店があった。風しのぎに入ると、ここも60年以上の歴史ある店だった。掲載の承諾を得ようとすると、やんわりと拒否されてしまった。商店街で会った「お断りしています!」という強い口調ではなく、優しくお断りされてしまった。
店の雰囲気はすごくいいし、もつ煮込みはおいしかった。
温まることができたので、ここから鐘ヶ淵駅を目指す。一本道だ。この道は「酎ハイ街道」とも呼ばれている。焼酎ハイボール発祥の地とのこと。古き良きお店が点在していて、世の飲み助たちを毎夜集め、酩酊させているようだ。

鐘ヶ淵駅周辺には戦前さまざまな工場が建ち並んでいた。この付近で創業したためにその名が付いた鐘淵紡績や鐘淵化学(のちのカネボウ株式会社。2007年に解散)など多くの企業が隅田川や荒川の水路を利用して発展していた。しかし当然戦時中は工場が攻撃目標とされてしまったのだった。
それでも残った民家や商店は戦後を生き抜き、いまなお活気ある町を作っている。

鐘ヶ淵駅西口を越えると商店街がある。

このまま直進して隅田川まで出ようと思った。
しかし、「もうすぐ隅田川」という墨堤通りの手前で、これまた心惹かれる店構えのお店を発見してしまった。ここまで酎ハイ街道でありながら酎ハイを飲まずに来たのに、街道の終点のようなところで負けてしまった。
「はりや」。ここでこの日のウォーキングは終了としよう。
昭和6年創業のお店で、L字型カウンターと座敷テーブル席がある。白髪がかっこいいご主人が飲み物を作り、奥で奥様が料理を作っている。ご主人は2代目だ。
ピリ辛ハンペン300円とポテトサラダ300円を頼んだ。
ピリ辛ハンペンは三角に切ったハンペンに袋状に切り込みを入れ、そこに明太子をぎっしりと詰めて焼いたものだった。
キャベツいため350円というメニューがあるので聞いてみると、それは焼きそばらしい。オーダーする前に聞いてみるのは大切だ。
ほかのメニューも頼みたかったが、とっぷりと日も暮れたので我慢しておいた。

あっという間に常連が5人ほど来店して、店内は活気に満ちる。
玉子と野菜をたっぷり使ったポテトサラダが、ものすごくおいしかった。 写真・文/はるやまひろぶみ

鐘ヶ淵駅

鐘ヶ淵駅

酎ハイ街道の端っこにある昭和6年創業の「はりや」

酎ハイ街道の端っこにある昭和6年創業の「はりや」

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