東武鉄道沿線ハイキング・ウォーキング・
トレッキング情報

まち見聞記

暖かくなったら「越生」へ行こう!【前篇】 イメージ

2012年03月 更新

梅の町、越生。ハイキング & 鉱泉で疲れを癒す

暖かくなったら「越生」へ行こう! 前篇

大高取山・越生梅林・黒山三滝・黒山鉱泉
埼玉県入間郡越生町/最寄り駅:東武越生線 越生駅

関東三大梅林のひとつがあり、梅はもちろん名産品。
パワースポットの滝があり、近くには鉱泉が湧き出ていて、明治創業の旅館もある。
そしてハイキングに最適な大高取山とくれば、天気のいい日に装備を整えて行くしかない!
楽しみ盛りだくさんの越生へは、暖かい日に行きたい!

東武東上線急行に乗り、池袋駅から約45分で坂戸駅へ。

そこで東武越生線へ乗り換えをして到着したのが終点、越生駅。今回はこの越生の町を歩く。
さて、この時点で「越生」を正しく読めている人はどれくらいいるのだろうか。
もちろん読みづらい地名、駅名は全国各地に存在。東京にも「御徒町」「馬喰横山」「九品仏」「荏原中延」など、たくさんある。決して越生が特別なわけではないのだよ。
あ、ちなみに上記の東京の地名は、「おかちまち」「ばくろよこやま」「くほんぶつ」「えばらなかのぶ」と読む。

正解は「おごせ」。知らないとなかなかそうは読めない地名だ。
だが、越生梅林は、水戸の偕楽園や熱海梅園と並ぶ関東三大梅林のひとつとしても知られているほど。
取材したのは2月下旬で、すでに「梅まつり」は開催されているのだが、今年は例年にない大寒波が日本列島を襲っている。この日も空気は冷たい。果たして梅は開花しているのだろうか・・・・・・。

今回は東武東上線で発売しているおトクなクーポン、「おごせ散策きっぷ」を利用した。これは、東武東上線の越生駅までの往復運賃割引きっぷに、越生~黒山間のバス1日乗り放題またはオーティックという越生町観光案内所での600円分(子どもは300円分)のお買い物券がセットになったもの。川越を歩いたときの「小江戸川越クーポン」と同様、協賛店での割引サービスも受けられるし、梅まつり期間中限定のサービスもある。上手に利用したい。
ということで、気持ちがいいと評判のハイキングコースへと出発した。

「おごせ散策きっぷ」。池袋からは大人1660円。発駅によって値段は変わる

「おごせ散策きっぷ」。池袋からは大人1660円。発駅によって値段は変わる

越生駅。素朴。高校生の乗降も多い

越生駅。素朴。高校生の乗降も多い

歴史ある名物、一里飴。個包装されていない210円のほう

歴史ある名物、一里飴。個包装されていない210円のほう

昭和を感じさせる風景。

越生駅は東武線とJRが共有している駅で、それぞれのホームへは同一改札から出入りするタイプだ。
駅舎自体も素朴で、外に出て駅前を見渡してもコンビニなどない、昭和を感じさせる風景が広がる。駅前にある「横川商店」というお土産屋さんではペットボトルのドリンクなどが買えるので、用意していない人はここで調達してもいい。

駅舎を出てそのまま真っ直ぐ歩くと、右手に「オーティック」がある。さまざまなお土産を売っているのだが、これからたくさん歩くことを考えると帰りに買ったほうがよさそうだ。イベントのチラシやマップなども置かれているので、必要なものはもらって行こう。今回は、おごせ散策きっぷのお買い物券の特典はここでは使わず、バス1日乗り放題を選択した。

そのまま駅を背にして歩くと、右手に見えるのが「一里飴本舗 住吉屋製菓」。一里飴と酒まんじゅうは越生の名産だ。特に一里飴は、もともとは越生梅林で採れる梅の蜜を使用した医薬飴だったとか。その名は日本橋から品川宿までの一里を歩く間も溶けずに味わえるということから付けられたといわれている。現在は蜂蜜を使用している。
店に入るとすぐに一里飴が目に付いた。210円と315円の2種類あるので聞いてみると、おじさんが、
「包装が違いますね」
と言う。確かに外袋は違う。でもそれだけでこんなに値段が違うのか? と思い、よくよく見てみるとどうやら315円のほうは個包装されていて、210円のほうは外袋に密閉式のチャックが付いていて飴の個包装はされていないということらしい。


「住吉屋製菓」を出るとすぐ近くにあるのが、「松溪山 法恩寺」。鐘楼と山門は1714年に再建されたもので、とても歴史を感じさせる立派なものだった。
越生町のいくつかのお寺には七福神が祀られていて、ここ法恩寺は恵比寿(恵比須)様。七福神巡りというハイキングコースもあり、それだけだと3~4時間短時間コースなので、大人だけでまわるならほかのスポットもまわるコースと組み合わせるのがいいかもしれない。

「世界無名戦士の墓」から見る絶景
そこまで登った自分を褒めたくなる

ここから向かったのは、「世界無名戦士の墓」。
緩やかな林道を登って行くのだが、振り向くとあっという間に高いところを歩いていることに気づかされる。
途中にあるのは越生神社と正法寺。正法寺には七福神の大黒天が祀られている。
道の脇には墓地も多い。春のうららかな日であればもっと気持ちがいいのだろうが、この日は残念ながらまだ冬が残る肌寒い気候。枯れ葉が残り、風が吹くと「ガザザッ」と音がして、ビクッと振り返ることもあったりして。
比較的大きめな墓地が見えた辺りから坂の勾配が急になり息が荒くなる。その坂を登り切ったところが「さくらの山公園」だ。桜の季節はさぞ綺麗なことだろうと想像し、東京方面に広がる展望をしばし見つめた。よくぞここまで登ったと自分を褒めたかった。
その公園の先にあるのが「世界無名戦士の墓」だ。太平洋戦争で世界各地に散った戦没者の供養を目的とした慰霊碑で、昭和29年に建立された。
長い階段はゆうに100段を超える。その途中にある碑には東京を向いて建てられており、天気がいい日には新宿の高層ビルが見えるというようなことが書かれている。ならばなおさらがんばって昇ろうじゃないか、と思ったのだが、この階段、途中から高い段差と低い段差の2列に分かれている(見どころ写真参照)。低い段差の2段が高いほうの1段分。腿を高く上げる高い段差を選ぶか、高く上げなくてもいいが、その倍の段数だけ上る低い段差を選ぶか、というところだ。

高い段差を選んだ。結構息が切れた。年末年始の運動不足が、ここで出た。

昇り切り慰霊碑に手を合わせて振り向くと、碑に偽りなし。絶景だ。新宿のビル群らしきところも見えるし、2012年5月22日にグランドオープンの東京スカイツリーらしき塔も確認できた。高精度の望遠鏡があるといいかもしれない。
そして、またしてもよくぞ階段を昇り切ってこの絶景を見たと自分を褒めたくなった。褒めてばかりか。
しかし、これは今回のハイキングの序章に過ぎなかった。

階段を降りるときにすでに腿の筋肉が張っていた。公園のトイレで鏡を見ると驚くほど汗をかいていて、ギョッとしてしまった。前述したが、この日は空気も冷たい、冬の気候だ。にもかかわらず・・・・・・大汗をかいてしまった。

「世界無名戦士の墓」。坂を登ってきて、「やっと着いた」と思ったら、この長い階段・・・・・・

「世界無名戦士の墓」。坂を登ってきて、「やっと着いた」と思ったら、この長い階段・・・・・・

「世界無名戦士の墓」にある標識。大高取山へ登るか、五大尊つつじ公園へ行くか

「世界無名戦士の墓」にある標識。大高取山へ登るか、五大尊つつじ公園へ行くか

大高取山の登頂に挑む
準備運動不足に後悔

階段の途中に「大高取山」という標識がある横道へ入った。そこからはハイキングコースで、山道を歩くことになる。
すでに「世界無名戦士の墓」の階段で悲鳴を上げていた太腿だが、登りではまだ力が入る状態。だが、道は木の根が階段状になっているようなところが多く、たまに腿を高く上げなければいけないところもある。
木の陰から遥か下に町が見える。その高さに驚きつつ、ファミリーでも楽しめるハイキングコースなのにすっかり息が上がってしまった。
完全に準備不足だった。

春や夏はこのハイキングコースも、「渋滞は譲りあって、押さないで」と注意書きがあるほど賑わう。だが、いまは冬の終わり。ほとんど人はいなかった。それでも途中、割と高齢のご夫婦ひと組とすれ違い挨拶を交わした。虚勢を張り涼しい顔で挨拶したのだが、いま自分が「ハアハア」言いながら登ってきた道をスタスタと軽快に降りて行く女性を見て、ちょっと恐ろしくなった。このあと、こんな道を下ることができるのだろうか……。怖くて登ってきた道を振り返ることができない。運動不足の体を恨むしかなかった。
(実際はこの登ってきた道を下ることはなかった)

登りや下り、平坦な道などを繰り返し、
約50分後にちょっとした広場へと出た。

お弁当でも持ってきていればここで休憩できるところだ。「桂木観音」へと向かう道へと分かれるが、このまま大高取山の頂上を目指し、そのまま越生梅林へと出る予定だ。

下りでは「ヒハー、ヒハー」と言いながらゆっくりと、そして転ばないように確実に足を下ろして歩くほどに腿が張ってきていた。ハイキングする人が多い時期じゃなくてよかったと思う。衆人にさらせる姿ではない。
準備不足は危険。気を付けましょう。

先ほどの広場から少し登ると、大高取山三角点と書かれたところに出た。
ここが頂上だ。あまりにも頂上らしさがなく肩透かしをくらったようだ。「三角点」という言葉を知らなかったらこのままやり過ごしてしまいそうなほど、「頂上」感がない。まあ、このページを読んでいる人は「三角点」は知っているのだろうけど。
視界も開けていないのだが、とりあえず376mの山に「登ったのだ」という達成感を自分なりに感じて、ここを後にした。 写真・文/はるやまひろぶみ ※『暖かくなったら「越生」へ行こう!【後篇】』へ続きます。

大高取山の山頂。木も生い茂り、眺望はよくない。あやうくスタスタと通り過ぎてしまうところだった。しばらく立ち止まって感慨にひたる

大高取山の山頂。木も生い茂り、眺望はよくない。あやうくスタスタと通り過ぎてしまうところだった。しばらく立ち止まって感慨にひたる

大高取山の下り。勾配がわかってもらえるだろうか。枯れ葉は滑るので注意が必要。さらに腿に力が入ってしまう

大高取山の下り。勾配がわかってもらえるだろうか。枯れ葉は滑るので注意が必要。さらに腿に力が入ってしまう

見どころを写真で紹介

関連リンク

pagetop

越生駅のハイキング・ウォーキングは電車でハイキングでチェック!関東エリアのハイキングにピッタリなスポットを幅広くご紹介しています。駅からのハイキングコースや日帰りのウォーキングコース、印刷して使えるコースマップもご用意しています。越生駅のハイキング・ウォーキングの魅力を知って楽しい休日を!