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歴史遺産と絶景を堪能する湯西川温泉 イメージ

2011年6月 更新

自然豊かな林道や沢、湖や山をめぐるハイキング

歴史遺産と絶景を堪能する湯西川温泉

湯西川温泉・道の駅湯西川
栃木県日光市/最寄り駅:野岩鉄道会津鬼怒川線 湯西川温泉駅

壇ノ浦の戦いで敗れた平家が逃れ、辿り着き、湧き出た湯で傷を癒し、集落を作ったといわれている湯西川温泉。キャンプ場もあり、渓流釣りやバーベキューもできて、駅の周りでは湖や神社をめぐる散策ハイキングも楽しめる。もちろん最後は温泉でゆったりと癒されよう!

トンネルの中にある湯西川温泉駅。

日光の温泉でいちばん知名度が高いのは
鬼怒川温泉かもしれない。湯西川温泉は、その鬼怒川温泉からさらに北上。川治温泉の北西に位置する福島県との県境に近い湯の郷だ。

東武動物公園駅から東武日光線へ。快速に乗り約1時間30分で下今市駅へ。路線はここで東武鬼怒川線へと分岐。6両編成の車両が東武日光行きの2両と新藤原方面行きの4両に切り離される。東武鬼怒川線へ入ると車窓には田園風景と山々が広がり、ようやく都心を離れた気分がじんわりと身体を満たしてきて、ついホッとリラックスした息を吐いてしまう。新藤原駅から先は野岩(やがん)鉄道会津鬼怒川線に直通しているのだが、ここで車両はさらに切り離され2両編成に。ボーッとしていると慌てて車両を移動することになってしまうので注意。
この路線は山岳鉄道なのでそれまでと比べ、一気にトンネルが多くなる。と思っていたら、そのトンネルの中にある駅に停車した。そこが湯西川温泉駅だった。
ホームから改札までもトンネルのような階段が伸びている。それなりに長さがある階段で高齢の方は大変だろうなと思っていたら、横にちゃんとエレベーターもあった。改札を出るとそのまま「道の駅湯西川」に直結。すぐそばには五十里湖(いかりこ)があり、趣きのある野岩鉄道の鉄橋がトンネルからトンネルへと伸びているのが見られる。タイミングが良ければ、列車が走る風景に出合うことができる。
「道の駅湯西川」には観光案内やお土産屋さん、飲食コーナーや足湯、さらに温泉施設もある。飲食コーナーには「湯西川(大盛)ダムカレー」(900円)やB級グルメY-1グランプリ2010で1位になった「鹿ビビンバ丼」(800円)などのメニューがある。しかし、営業時間が11時~15時と限られているので、うまくスケジュールを立てる必要があるだろう。

トンネルのなかの駅、「湯西川温泉」。単線でとても不思議な雰囲気。湯の郷とは思えない

トンネルのなかの駅、「湯西川温泉」。単線でとても不思議な雰囲気。湯の郷とは思えない

「『水陸両用バス』で行くダムとダム湖探検ツアー2011」。「水陸両用バス」は1日6便発着で乗車するには予約が必要。この日は午前の時点で15時30分の便まで満席だった

「『水陸両用バス』で行くダムとダム湖探検ツアー2011」。「水陸両用バス」は1日6便発着で乗車するには予約が必要。この日は午前の時点で15時30分の便まで満席だった

駅の周りには神社や自然、
絶景が楽しめる散策コースが3つある。

そのひとつ、葛老山のコースは道の駅の裏からスタートして頂上を目指すもの。案内板にも書いてあるのだが、いきなり急な階段(と斜面)からはじまる。少し進むとあっという間に高台だ。軽めの高所恐怖症の人でも足がすくむだろう。
しかも、このような急斜面や急な階段は下りの方が恐怖感があるし、危ない。4時間弱かけて頂上から帰ってきた時にここを下るということを考えたら、無事に帰れる自信がなくなったので、そそくさと戻った。2765.93mの山登り遊歩道は軽い気持ちで登ってはいけない。絶景が望めるらしいが、それなりの準備と体力が必要だ。
そのほかのコースは平坦な道なので、天気がいい日のハイキングにはピッタリだろう。「『水陸両用バス』で行くダムとダム湖探検ツアー2011」も道の駅から発着している。現在は川治ダム見学とダム湖クルーズのコースだが、いずれは湯西川ダム方面のコースも運行されるのだろう。湯西川ダムは平成24年完成予定とのこと。

平家落人伝説の街
湯西川温泉へはバスで約30分

湯西川温泉へは駅からバスが出ている。往路、バスは右側の席に座ることを勧める。透き通った水が流れる自然の沢とダム工事中のパワーシャベルなどが並ぶアンバランスな景色が楽しめる。
30分ほどで終点の湯西川温泉に到着。ここは平家落人伝説の地として知られており、先祖である平家落人たちの生き様、生活様式、秘話、伝説を後世に遺し保存継承しようとする思いがある。それらをまとめて展示・紹介しているのが「平家の里」だ。当時の建物を移築したり復元したり、民芸品加工所やさまざまな道具などが展示されている。入口からいちばん離れた奥には、安徳天皇の菩提寺である下ノ関赤間神宮の唯一の分祀がある。ここまで行ってぐるっとまわって入口に戻るまで、約30分かかった。

「平家の里」。入道となった平清盛像。2012年のNHK大河ドラマは「平清盛」。はじまる前に訪れておけば、予習としても最適だ

「平家の里」。入道となった平清盛像。2012年のNHK大河ドラマは「平清盛」。はじまる前に訪れておけば、予習としても最適だ

「平家の里」の赤間神宮。平家大祭の日はここから参拝される

「平家の里」の赤間神宮。平家大祭の日はここから参拝される

奥に見える赤い橋が「湯前橋」。沢の右側が「平家集落」

奥に見える赤い橋が「湯前橋」。沢の右側が「平家集落」

当時のまま残っている平家集落

ここからバス終点のさらに先へと歩くと、「上屋敷平の髙房」や剥製などが展示されている「平家狩人村」などがある。
バスが来た方向には食事ができるお店がたくさんあるので、そちらへ戻ることにした。
しばらく行くと、沢に架かる橋の横に、「平家集落 階段を降りて右側」という看板があった。階段を降りると、豆腐屋さんの「会津屋」や「清水屋旅館」などがある。これらは部分的に改築をしてはいるものの、当時のまま残っている古民家だという。古いもので200年以上経つ建物らしい。茅葺き屋根が残っている家もある。その集落の突き当たりにあるのが、やはり100年以上の建物で、お店をはじめてからも50年以上経つ蕎麦屋「志おや」だ。

やはりここは「平家そば」を食べねばなるまい。

「平家そば」は昔、この地にやってきた平家落人が山に入り、山菜などを採って作った料理を再現したもの。「志おや」では山菜に舞茸も入っていた。
元の道をさらに戻ると、創業1666年、平家直系という老舗旅館の「本家伴久」をはじめとした宿泊施設がいくつかある。なかには日帰り入浴ができるところもある。ただし夕方までというところが多いため注意。
お土産は、やはり「ふる里本舗」の平家最中を買いたいところ。添加物を使っていないので、日保ちはしない。ホテルやお土産屋さんでの販売は、発注があった分だけその都度、卸しているという。余計なものを入れていないと感じさせる、ほどよい甘さが嬉しい。これが昔ながらの味を引き継いでいる証拠なのか。
さらに先にはホテル「花と華」があり、その先に営業を終了してしまった「伴久ホテル」がある。

「志おや」の平家そば(1000円)。つゆの味は見た目ほどの濃さはない

「志おや」の平家そば(1000円)。つゆの味は見た目ほどの濃さはない

渓流釣りをしている人がいたが、まだちょっと時期が早いようだった。地元の人かも

渓流釣りをしている人がいたが、まだちょっと時期が早いようだった。地元の人かも

「安らぎの森 四季」正面の自然広場ではこの日も凧揚げをしているファミリーがいた。山と空が大きく広がる自然のなかでの凧揚げ。電線なんか気にしないで走り回れる楽しさをたっぷりと味わっているようだった

「安らぎの森 四季」正面の自然広場ではこの日も凧揚げをしているファミリーがいた。山と空が大きく広がる自然のなかでの凧揚げ。電線なんか気にしないで走り回れる楽しさをたっぷりと味わっているようだった

「安らぎの森」横の沢では、夏になると魚のつかみどりができる

「安らぎの森」横の沢では、夏になると魚のつかみどりができる

「安らぎの森 自然公園」へは
車で行くのが常識・・・・・・だった

「伴久ホテル」の角から緩やかに登る横道が伸びている。その手前にある看板には、「安らぎの森自然公園 安ヶ森ロッヂ・キャンプ場・釣り堀・森林浴遊歩道・ふれあい広場・魚のつかみどり」とある。楽しそうなものが満載だ。これは行ってみなければ・・・・・・と、テクテク歩きはじめたのだが、「2.3km 徒歩約30分」とも書いてあった。
湯西川の支流であるウツルギ沢と何度も交差する車道をひたすら登る。両側は林で、沢を水が流れる音が途切れることなく聞こえてきて気持ちがいい。
・・・・・・ただ、30分それが続くのは、ちょっと長い。
もともとキャンプ場へは車で行く人がほとんどで、この道を歩いて登る人はあまりいない・・・・・・ということをあとで聞いた。じんわり汗をかいたころ、「安らぎの森 四季」に到着。ここは宿泊施設でもあり、バーベキューや魚のつかみどり、キャンプ場の受付もやっている。沢に下りて渓流釣りをするときは、「遊漁券発売所」という看板が出ているところで券を買わなければいけない。大人1日1000円だ(期間釣りや子ども料金設定もあり)。勝手に下りることは禁じられているのでルールは守ること。この「安らぎの森 四季」でも遊漁券は販売している。すぐ隣にはいろり焼き小屋があり、バーベキューができる。そのすぐそばを沢が流れていて、夏にはそこで魚のつかみ取りができる。確かに子どもでも下りられる緩やかな坂で、すぐに水に触れることができる。きっと夏には林のなかに子どもたちの嬌声が響くことだろう。

ここからさらに上るとキャンプ場がある。

白滝沢のトレッキングや自然を満喫できる周遊歩道などがある。歩くとさらに約30分かかる・・・・・・この安らぎの森をすべて堪能するには車が必要だ。
ふたたび汗をかきつつ、30分かけてバス通りまで戻った。
正直、単調な道で疲れたが、沢の音と鳥の声はとても気持ちよかった。 写真・文/はるやまひろぶみ

沢の水は本当に透き通っていてキレイだ。魚がいたらすぐに見つけられそう

沢の水は本当に透き通っていてキレイだ。魚がいたらすぐに見つけられそう

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