東京下町の歴史を楽しんだり、浅草やグルメを堪能しながら観光名所を巡る東京下町の観光情報誌

[2013年9月 更新]

浅草から合羽橋道具街を食べ飲みブラリ

雷門から仲見世通りを歩いて、東の合羽橋道具街までをブラリ。見るところもたくさんあるし、おいしいお店も軒を連ねている。「神谷バー」にたどり着くまで楽しみがたくさん!

雷門からスタートして「神谷バー」まで

東京下町の代表ともいえる町、浅草。
東武スカイツリーラインの東京の起点となるのが浅草駅だ。北千住駅から約15分。東京都内の観光地としても5本の指に入る知名度の高さだろう。
駅の東側には隅田川が流れ、吾妻橋を渡れば墨田区。駅を出て東を見ると、ランドマークのアサヒビール本社と金色の炎のオブジェが見える。そしてその左には東京スカイツリー® がそびえ立っている。

隅田川沿いを北へ行くと隅田公園がある。隅田公園は川の両岸にあり、それぞれ属する区が違うという珍しい公園。春は桜が見どころとなる。
川を渡らずに大きな提灯で知られる雷門の方へ向かうと、人力車乗り場がたくさんある。この人力車、要所要所で止まってそのスポットの解説をしてくれるし、陽射しが強い日は日除け効果もある。体験してみて損はない。

東京スカイツリーとアサヒビール本社。東武線浅草駅すぐ近くより

雷門(風雷神門)をくぐるときの注意

雷門は数度の火災による焼失、再建を経ていて、現在の形になったのは1960年のこと。それ以前の95年間は、ここに門はなかった。ただし、1635年に徳川家光によって再建されたときに、すでに左右の風神・雷神像は置かれた。故にこの門の正式名称は「風雷神門」という。

この門を通る多くの人が風神・雷神像と「雷門」と書かれた大提灯をカメラに収めているのだが、ぜひ身体をもうひと捻りして見てもらいたい。
ひとつは、提灯の底面。
そこには見事な龍の彫り物がある。これは仲見世通りを越えた宝蔵門にある「小舟町」や「二天門」、本堂の「志ん橋」などすべての大提灯にもあるのでぜひ見てほしい。
もうひとつは風神、雷神像の裏側に立っている二体の像、天龍・金龍像だ。1978年に建てられたもので、とてもいい顔をしている。
門をくぐるとそのまま正面を見て歩いてしまう人が多いので、なかなか気づかれない。
“雷門をくぐるときは身体を捻る”と覚えておいてもらえると嬉しい。

雷門前は絶好の撮影スポット。記念撮影する人も多い浅草の象徴的な場所だ。再建された門は鉄筋製で、松下幸之助氏が寄進したもの。右に風神像、左に雷神像が置かれている

雷門から宝蔵門まで続く仲見世には、人形焼きと扇子と煎餅と着物のお店が隣り合って営業中。外国人率も高い。よそ見をして歩いていると人にぶつかるので注意!

仲見世通りは食べ歩き禁止

雷門から本堂へ向かい、宝蔵門まで続くのが仲見世通り。
左右にお菓子から着物、はっぴ、小物、お土産品などのお店がびっしりと軒を連ねる、観光地らしく、かつ下町風情のある通りだ。
焼きたての煎餅や揚げまんじゅう、お団子など、ついあちらこちらに視線が奪われてしまう。外国人ウケしそうな和装小物や学生のお土産にぴったりな浅草名物小物などのお店も賑わっている。

雷門から10mほど進んだ左側には「きびだんご あづま」という店がある。
「冷やし抹茶」(100円)や「きびだんご」(300円)がおいしい。きなこがまぶされた小さなお団子がひと串に4つ、それが5本。ひとりで食べられるくらいの量だ。
ただし、この仲見世通りは食べ歩き、飲み歩きは御法度。買ったものはお店の近くで食べきること。

「冷やし抹茶」。「お代はこちらへ」というのも東京下町らしくていい

「きびだんご」。その場できな粉にまぶしている

本堂近くで周りをぐるっと見渡してみよう

徳川家康が江戸に幕府を開く遙か前、628年に創建されたといわれる都内最古の寺院「金龍山 浅草寺」。
しかしその長い歴史のなかでは、地震、雷、火事・・・・・・そして戦災と、何度も焼失、崩壊、再建を繰り返してきた。現在の本堂は1958年に再建されたものだ。

ある日、漁師が隅田川で黄金の観音像をすくい上げたことから、その観音様を祀り、建立したといわれている浅草寺。
横には五重塔があり、奥には影向堂、後ろに二天門がある。

本堂の東側には「浅草神社」がある。国の重要文化財。
浅草の三社祭はこの浅草神社の祭礼だ。
本堂の西側には影向堂(ようごうどう)がある。浅草寺の御朱印は、ここで行われている。観音様に協力していた仏様を祀っているお堂だ。周辺には室町時代の建造物などもあるので立ち寄るべき場所のひとつ。
影向堂を過ぎると花やしき通りがあり、「浅草花やしき」の入り口がある。
ここは1853年に植物園として開園したのがはじまりというから、その歴史の長い。植物園から動物園になり、現在の遊園地へと変遷してきた。ランドマークのBeeタワーも東京スカイツリー®に負けないくらいに空へ向かってまっすぐ立っている。

「浅草寺」本堂。聖観音宗の総本山。本尊は聖観音菩薩像。火災などで焼失するも、1649年に三代将軍の徳川家光が再建。しかし1945年に戦災で焼失してしまう

食事は何を食べるか決めて行ったほうがいい

この辺りはすべての通りに名前がついている。通りによっては飲食店が軒を連ねているところもある。その名も「すしや通り」や「食通街」という通りもあるくらいだ。
寿司屋はもちろん、天麩羅屋やもんじゃ、ラーメン屋などが多い。
老舗「釜めし 春」は広く知られている。そこから少しずれた「食通街」には「釜めし・季節料理 江戸定」がある。こちらも創業60年以上の老舗だ。
エビ、鶏、タケノコ、シイタケが入った「五目釜めし」(1050円)は、当然、注文を受けてからご飯を炊きあげるので、20分ほどかかる。
運ばれてきた釜飯は、味が染みているのはもちろんだが、ご飯がとてもフワフワしている。

近くには七味唐辛子で知られる「やげん堀」もある。ここは好みの量で七味を調合できる。
伝法院通りには1887年創業の天麩羅屋「大黒家」がある。
えび、きす、かき揚げが乗った「天丼」(1500円)は、天麩羅のコロモの色が変わるほどたっぷりと秘伝のタレがかけられている。しかし、その見た目と違い甘辛くあっさりしているのが秘伝たる由縁。まったくコッテリ感がない。

「釜めし・季節料理 江戸定」の「五目釜飯」。優しい食感

浅草寺からかっぱ橋道具街、「神谷バー」へ

浅草寺界隈から東へ進むと、かっぱ橋道具街がある。
北は言問通り、南は浅草通りあたりまでの約800mに、食に関する専門店が200軒以上集まっている。
食器、調理器具、看板から業務用冷蔵庫や食品サンプル、景品用の大量なお菓子パックまでが揃う、プロが買い出しに来る道具街だ。一般客や観光客も店を覗きながら行き交っている。
大きさの違うボウルやザルがこれほど大量に揃うのも圧巻だし、本物と見紛う食品サンプルは見ていて飽きない。もちろんどれも購入できる。
通りは800mだが、店に入ってウロウロしていると歩く距離は軽く1kmを越える。

浅草寺のまわりからこのかっぱ橋道具街は、とても1日ではまわりきれない。
暗くなったら「ホッピー通り」や「神谷バー」で軽く1杯、という人も多いようだ。
浅草は、何度も来たくなる町だ。

「かっぱ橋道具街」の食品サンプル。こちらはテレビにも登場した(株)まいづるの浅草かっぱ橋本店にて