両毛の歴史を楽しんだり、グルメを堪能しながら観光名所を巡る両毛の観光情報誌

[2014年8月 更新]

「高野商店」の「忠治漬」

100年の伝統を誇る、桐生の名物漬け物。

「高野商店」の「忠治漬」

お土産・ショッピング

郷土の侠客・国定忠治の名を受けた名産漬け物

桐生市中心部、錦町通りと昭和通りが交差する通称「錦十字路」に店を構えるのが、漬物屋さんの老舗・高野商店本店だ。こちらでは「味噌漬」や「たまり漬」をはじめさまざまな漬け物を製造販売しているが、もっとも知られているのはオリジナル商品である「忠治漬」。
高野商店の創業は1913年(大正2年)。当時、創業者の高野竹松は群馬大学工学部で守衛をするかたわら、趣味で漬け物作りに勤しんでいたという。そのころ、群馬大学工学部からもほど近い桐生川の源流域にあたる梅田地区ではワサビの栽培が盛んで、そのワサビを使った漬け物ができないものかと試行錯誤のうえに完成したのが、この「忠治漬」なのだそうだ。
酒粕に生ワサビを漬け込む従来のワサビ漬けに、「忠治漬」ではさらに刻んだ白ウリとキュウリを加えており、風味や香りとともにカリコリとした食感も楽しめるようになっている。ちなみに「忠治漬」という名前の由来は、想像通り、この地が生んだ義理人情に篤い侠客・国定忠治からとったもの。もともとは、以前静岡県に「次郎長漬」という漬け物があり、それへのリスペクトの意味もあったのかもしれない。残念ながら、「次郎長漬」のほうは今日ではなくなってしまったとのことだが、忠治親分にはそんな次郎長のぶんまで頑張ってもらいたいものである。
さてこの「忠治漬」、どんな食べかたが美味しいのかお店のかたにうかがってみたところ、アツアツのごはんにのせてチョイしょう油たらしという定番はもちろんのこと、フライにマスタード感覚で添えたり、マヨネーズと和えてワサビマヨネーズ的に使ってみたりと、意外にも洋食にも合うとのこと。変わったところではパンに「忠治漬」を塗ってオーブントースターでチン!というのもいけるらしい。
今日、使用するワサビの産地は桐生市梅田から信州穂高産に変わったが、相変わらず桐生市民のソウルフードとして、そして県外への贈り物としても愛用されている。ちなみに市内にはこの本店のほかに、市役所通りにも直営店がある。

これが「忠治漬」。クラシカルな意匠には笠と刀が描かれている

これが「忠治漬」。クラシカルな意匠には笠と刀が描かれている

ワサビの香りのなかにコリコリとした白ウリの食感がうれしい

ワサビの香りのなかにコリコリとした白ウリの食感がうれしい

忠治漬をはじめさまざまなお漬け物が並ぶ高野商店の店内

忠治漬をはじめさまざまなお漬け物が並ぶ高野商店の店内

錦十字路に面した高野商店の店舗

錦十字路に面した高野商店の店舗

店内に飾られた、歴史を感じさせる木製看板

店内に飾られた、歴史を感じさせる木製看板

スポットデータ

高野商店

【高野商店】
住所:群馬県桐生市錦町1-8-6
TEL:0277-44-3322
営業時間:9:30~18:30
定休日:水曜日
●東武桐生線新桐生駅よりより徒歩約30分。または市営の「おりひめバス」にて錦町一丁目バス停下車