両毛の歴史を楽しんだり、グルメを堪能しながら観光名所を巡る両毛の観光情報誌

[2014年4月 更新]

両毛のB級グルメとじゃがいもの関係

両毛のB級グルメにはなぜじゃがいもを使ったものが多いのか。その謎に迫ってみた。

※ここで表記されている価格はすべて、2014年3月時点のものです。

両毛のB級グルメとじゃがいもの関係

両毛にはじゃがいもを使った料理が多い

佐野のいもフライ、足利のポテト焼きそば、桐生のコロリンシュウマイ……、どういうわけか両毛地方のB級グルメにはじゃがいもを使ったものが多い。当初は、両毛地方ではじゃがいもが特産で、それを使用する地産地消ということでこれらのB級グルメが発展したのかとも思っていた。
しかし実際にそれらの料理も作っている人にお話をおうかがいすると、皆口をそろえて「じゃがいもは北海道産が一番いい」と北海道のじゃがいもを使用していることを教えてくれた。では、なぜこの地でじゃがいもが。

足利、桐生といった街には、東武鉄道の特急りょうもうが便利

足利、桐生といった街には、東武鉄道の特急りょうもうが便利

きっかけは戦中戦後の食糧難か?

これもまた地元の人々が教えてくれたことだが、やはり大きなきっかけは戦中戦後の食糧難だったらしい。両毛にかぎらず当時は日本中どこも食料不足に悩まされていたが、両毛の場合は砂を多く含んだ土壌が多く、そんな土地でもすぐに収獲できるものとしてじゃがいもがよく栽培されたとのこと。
ポテト焼きそばの場合も、もともとは食料難の時代に焼きそばのかさ増しとしてじゃがいもが加えられたのではという話を聞いた。
また両毛地方にはソースメーカーが多く、これらのメーカーがソースの販売促進のひとつとして、それまでじゃがいもを食べる際に多用されていたしょう油に代えて、ソースを組み合わせることを積極的に提案した時期もあったらしい。

お店の裏に山のように積まれたじゃがいも(「いでい焼きそば店」にて)

お店の裏に山のように積まれたじゃがいも(「いでい焼きそば店」にて)

繊維産業の街として大いに栄えた時代

さらには、足利や桐生といった街は過去には繊維産業で大きく栄え、当時は多くの職工がこれらの街に住み込みで働いていた。そんな急激に増えた人口の胃袋を満たすために、街には多くの引き売り(屋台)が並び、そこで売られていたのが、いもフライやふかしたじゃがいもにネギやソースで味付けしたものだったという。やがて繊維産業は衰退していき、街から屋台も次第に姿を消していったが、そのときに発展したじゃがいもグルメは人々の舌から忘れられることはなく、通常の店舗にその舞台を移しつつ現在も親しまれているのではないだろうか。

じゃがいもなしでは成り立たないメニューも多い(「いでい焼きそば店」にて)

じゃがいもなしでは成り立たないメニューも多い(「いでい焼きそば店」にて)