両毛の歴史を楽しんだり、グルメを堪能しながら観光名所を巡る両毛の観光情報誌

[2014年1月 更新]

館林市・小麦と製麺の歴史

館林市には、いかにしてうどんに代表される小麦粉の文化が根づいたのか。その歴史を辿ってみよう

館林市・小麦と製麺の歴史イメージ

館林の肥沃な土地は二本の河川のたまもの

館林をはじめとする群馬県東部は、もともと小麦の生産が盛んなところだった。これは、この土地が利根川と渡良瀬川という二本の大きな河川にはさまれて、たびたびその氾濫によって肥沃な土壌が培われてきたということが大きい。逆に、夏に多発する河川の氾濫の被害により稲作には向かず、二毛作によって初夏に収穫を迎える小麦の生産が発展したといわれている。また気候的、地理的に日照時間が長いということも良質の小麦の産地になるには最適の条件。これに加えて赤城山から流れる良質な伏流水が豊富だったことも、うどんづくりが発達するのに貢献した。

江戸時代にはすでに献上品に

江戸時代には、すでに館林藩から幕府への献上品としてうどんが送られていたことも記録に残っている。ちなみに同じ群馬県内のうどんでも、水沢うどんが生うどんなのに対し、館林うどんは乾麺が有名。これは、水沢うどんが水澤寺への参拝客に提供されたのに対し、館林うどんは献上品として発展したという経緯があるためである。
明治以降には西欧の製粉技術が導入されたことで、生産量は一気の増大。1900年(明治33年)には、今日の株式会社日清製粉の前身である館林製粉株式会社が誕生することになる。また、現在館林で最も老舗といわれる製麺所・花山うどんは、これと前後する明治27年に創業している。

東武鉄道の特急りょうもう号を利用すれば、浅草~館林間は約1時間の距離だ

洋館風のつくりがオシャレな館林駅の駅舎。「関東の駅百選」に選定されたこともある

そして現代、うどんの街として全国へアピール

1994年(平成6年)には、地元のうどん店、製麺業者、醤油メーカーなどが集い「うどんの里館林」振興会を発足、麺の街・館林を内外にアピールを開始。最近は「麺ー1グランプリ」というイベントをも開催して、館林はもとより、全国から自慢のご当地麺が一堂に集合してその味を競っている。
2012年(平成24年)には、館林駅西口駅前に小麦や製粉をテーマにしたユニークな博物館「製粉ミュージアム」がオープンした。これは日清製粉が運営するもので、建物は新館と本館からなっており、新館では小麦が小麦粉になるまでの過程の解説や、創業当時のものから最新式のものまで、さまざまな製粉機も展示されている。いっぽうの本館は、同社が創業時より事務所としていた洋館建築物をそのまま利用。100年以上に及ぶ同社の歴史をさまざまな資料とともに紹介してくれる。

館林駅西口を出てすぐの場所にある「製粉ミュージアム」。2012年にオープンしたばかりだ

スポットデータ

【製粉ミュージアム】
住所:群馬県館林市栄町6-1
TEL:0276-71-2000
開館時間:10:00~16:30
休館日:月曜日、年末年始等