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[2013年12月 更新]

群馬県邑楽郡大泉町とは

人口の15%が外国人! 群馬県邑楽郡大泉町が国内有数の「ブラジリアンタウン」と呼ばれるようになった理由は

群馬県邑楽郡大泉町とはイメージ

大泉町は群馬県の南東部、「鶴舞うかたちの群馬県」ののど元に位置する町である。

この町が近年、日本有数のブラジリアンタウンとしてにわかに脚光を浴びている。その理由はズバリ、町内に暮らすブラジル人の多さだ。

大泉町の総人口数が約4万1000人。そのうちの15%がブラジル人を中心とした外国人が占めるというのだから驚きだ。今回は大泉町がなぜブラジリアンタウンと呼ばれるようになったのか、その歴史を紹介しよう。

都心から西小泉に向かうのには東武鉄道の特急りょうもうが便利。館林で小泉線に乗り換える。

その前に、ひとつだけ基礎知識。館林から西小泉までを走る鉄道の名前は東武小泉線。途中にある駅は東小泉駅に小泉町駅。なのに町の名前は大泉町。ハテ? この謎も町の歴史に隠されていた。もともとは小泉町と呼ばれていたこの地が、1957年(昭和32年)に隣村の大川村と合併して大泉町となったのである。大泉町の「大」は、旧大川村の名残だったわけだ。ナットク。

戦前、大泉町には当時世界有数の航空機メーカーであった中島飛行機の工場があった。終戦により中島飛行機は解体されたが、そこから派生した富士重工業をはじめ多くの企業がこの地に工場を建築することで、この地は工場地帯として栄えていくことになった。

ところが1980年代、日本がバブル景気を迎えるころになると、各工場は深刻な人手不足に陥ってしまう。これを解消すべく1990年(平成2年)には出入国管理及び難民認定法(入管法)が改定されて、日系人なら職種を問わずに国内での労働が解禁。これによってブラジル人をはじめとする多くの日系人が大泉町にやってきたのである。

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東武小泉線を走るのは2両編成のカワイイ電車。田園と郊外を縫うように、約18分かけて西小泉を目指す

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東武小泉線の終着駅・西小泉。盲腸線の終着駅ならではの旅情があふれる

現在の大泉町を訪ねると、ぱっと見は何気ない普通の地方都市のようだが、街道沿いを散歩してみるとあちらこちらにポルトガル語(ブラジルの母国語)の看板が書かれているのに気づく。ブラジルの食材を扱うスーパーマーケットや飲食店に入れば、そのなかで交わされるのは圧倒的なポルトガル語の会話。

年に一度開かれる「大泉カルナバル」でサンバの神髄にふれるもよし、街中に点在するブラジル料理店や商店をのぞいてプチブラジル旅行気分を味わうもよし。今度の週末は都心かからでも十分日帰り可能な大泉町を訪れてみてはいかがだろうか。

西小泉駅から1キロほどの場所にある「大泉スバル運動公園」。富士重工の土地を借りて大泉町が管理しているそうだ