両毛の歴史を楽しんだり、グルメを堪能しながら観光名所を巡る両毛の観光情報誌

[2013年9月 更新]

群馬県南東部と栃木県南西部の一帯、両毛地区とは

「両毛」って何県? と思う人も多いかもしれない。両毛という地名はなく、栃木県と群馬県にかかるエリアのことを指している。ふたつの県の一部を「両毛」と呼ぶ理由は・・・・・・。

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豊かな水と緑いっぱいの両毛エリア
ところで両毛って何県のどこのこと?

両毛(りょうもう)と聞いて、ぱっとエリアが浮かぶ人はどれくらいいるだろうか?
現在は、関東平野の北端、群馬県南東部(館林市、太田市、桐生市、みどり市、伊勢崎市など)と栃木県南西部(足利市、佐野市)の一帯を総じて「両毛」と呼んでいる。
東武鉄道の浅草駅から特急りょうもう号に乗れば、約1時間で行けてしまうエリアだ。「ふらっと両毛 東武フリーパス」を使えば、両毛エリアをお得にまわることもできる。
その前に、まずは両毛の歴史をおさらいしておこう。

東武鉄道特急りょうもう号。東京都、埼玉県、群馬県、栃木県を走る

上毛野国、下毛野国の両方を指す「両毛地区」

さかのぼること4世紀末から5世紀前半ごろ、群馬県と栃木県は毛野国(けぬのくに)と呼ばれていた。7世紀末ごろになると、上毛野国(かみつけのくに)と下毛野国(しもつけのくに)の2国に分かれ、上毛野国は現在の群馬県、下毛野国は現在の栃木県の源となった。
この上毛野と下毛野にまたがる地域を指すことから、両毛と呼ばれるようになったという。

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栃木県の佐野市駅

中心地から離れていたため繋がった2国

このように2つの国に分かれた地域が、なぜ現在にいたるまで越境してまでひとつの地域としてよばれるようになったのか?
それは両地域に共通した、ある条件によるものが大きかったようだ。
上毛野国は群馬県の中心地である前橋・高崎地域から、下毛野国は栃木県の中心地である宇都宮地域から、それぞれ離れた地域だ。そのため、県境一帯に広がる両地域は、昔から経済や文化の結びつきが強く、人々の交流も盛んに行われていたのだ。
平成の現在でも両毛エリアの結びつきは強く、県立高校の越境入学を認めたり、救急医療体制の一体化などといった、県を越えたさまざまな取り組みが行われている。

群馬県館林市は桜並木も多く、5月には5000以上の鯉のぼりが掲揚されるお祭りも行われる

水と緑に恵まれた自然と食が楽しめるエリア

今度は地理的に見てみよう。
両毛エリアは、群馬県北東部と栃木県南西部にまたがる足尾山地の裾野に位置する。中央には渡良瀬川、南端部には利根川が流れ、豊かな緑と水に恵まれた地域だ。
そのため花の名所をはじめ、多くの川や湿地帯、桜やツツジ、紅葉スポットなど、自然の景勝地や散策コースが多く、季節ごとのイベントもたくさん行われている。

名水によって作られる蕎麦やうどんなどの麺、そしておいしい地酒なども楽しめる。
良質な小麦を栽培して日清製粉グループが創業した地、群馬県館林市は、うどんの里として多く人が訪れるし、栃木県佐野市は青竹で麺を伸ばす佐野ラーメンが有名で、県外からもラーメン好きが通うお店がいくつもある。

また、足利氏をはじめとした多くの戦国武将たちが築いた史跡も数多く残されている。
栃木県足利市は足利氏邸宅跡のお寺があり、地元の人に大日様として愛されているし、渡良瀬橋の近くには八雲神社などがある。

自然散策に、グルメに、歴史探訪に、見どころ満載の両毛エリア。
じっくり散策して、その魅力をひとつひとつひも解いていくのも楽しい。

栃木県足利市。足利尊氏像