日光の歴史を楽しんだり、温泉やグルメを堪能しながら観光名所を巡る日光の観光情報誌

[2014年7月 更新]

秘境の温泉地「川俣温泉郷」をエンジョイする旅

間欠泉を見て、大地の力強さを知る!
熊肉や鹿肉を食べて、地球の恵みに感謝する!
秘境の温泉地「川俣温泉郷」をエンジョイする旅。

※2013年11月取材時の情報をもとに、加筆・訂正したものです

秘境の温泉地「川俣温泉郷」をエンジョイする旅

奥鬼怒温泉手前の秘湯、川俣温泉郷
間欠泉や平家塚を見て、熊や鹿を食す

最寄り駅は川治湯元駅だが、鬼怒川温泉駅で
バスに乗車するほうがスケジュールが立てやすい

浅草駅から東武特急スペーシアに乗り、約120分で鬼怒川温泉駅に到着。ここからさらに女夫渕行きの市営バスに乗って、秘湯の地「川俣温泉郷」に向かおう。乗車時間はだいたい90分だ。

鬼怒川温泉駅発、女夫渕行きの市営バスは、1日4本

鬼怒川温泉駅発、女夫渕行きの市営バスは、1日4本

全国に知られる川俣温泉の間欠泉タイミングが悪かったら忍耐強く待つべし

川俣温泉のホテル「仙心亭」近くには、多くの人がしばらく足を止める観光スポットがある。「間欠泉」だ。地中の空洞に溜まった水が地熱で温められ、やがて地表の穴から水蒸気やお湯となって勢いよく吹き出るもの。しばらく足を止める理由は、その名のとおり「間欠」だから。もちろん、「次は10時です」という案内などあるわけもなく、いつ出るかわからないものを「まだかな、まだかな~」とワクワクしながら待っている人がいるということ。間欠泉は数秒で終わってしまうが、高さ15~20mくらいまでブッシューと吹き上がる。
近くには足湯がある間欠泉展望台があるし、日光戦場ケ原方面へ向かう噴泉橋からも迫力たっぷりに見られる。ホテル「仙心亭」では露天風呂に浸かりながら見られる。ここでは15時までなら日帰り入浴も可(事前に電話で確認しておくとよい)。湯あたりしないように注意。

道沿いにある展望台

道沿いにある展望台

勢いよく吹き出す間欠泉
仙心亭から

平家の落人が静かに眠る村には
「見てはいけない」塚がある

ここ川俣温泉は平家が逃げ延びた地といわれ、やがて繁栄するであろう子孫へ自分たちの生きた証を残すために鎧兜や財宝を埋めた塚が残されている。川俣のある家では平家の血筋を記した家系図も残されていたというが、数十年前に東京から来た人に騙し取られたという話もある。間欠泉展望台から鬼怒川温泉方面へ下る。県道から鬼怒川の渓谷方面へ下りたところにあるのが「国民宿舎 渓山荘」だ。
「平家塚」。 「国民宿舎 渓山荘」の手前に鬼怒川にかかる細い橋がある。そこを渡って森のなかを少し歩いたら辿り着ける。こんもりとした塚だ。自らの出自を隠すために埋めた財宝。それらを守るために、「塚を見ると目が腐り、指さすと手が腐る」という言い伝えも残された。

「平家塚」。とても盗掘なんてする気持ちにならないのだが・・・・・・

「平家塚」。とても盗掘なんてする気持ちにならないのだが・・・・・・

「またぎの里」で熊肉、鹿肉を食べる。
鹿肉にはクセが少なく、熊肉は脂が多し

たっぷりと温泉を堪能したら、最後に地元のおいしいものを食べてから帰りたい。国道を鬼怒川温泉方面に下った道沿いにあるのが、「またぎの里」だ。ここでは鹿肉料理、熊肉料理のほか、山椒魚、雀やきじも食べられる。さらに手打ちそばや「ら~めん」「どんぶり物」「定食」「串焼き」などがある。

「ら~めん」は「くまラーメン」「かもラーメン」がある。「どんぶり物」は「熊どん」「鹿どん」「かも重」だ。ほかに「汁物」として「熊汁」もある。どんな味かというと…。熊の串焼きは脂が多くて軟らかいといえば軟らかい。鹿の串焼きは歯応えはあるが、それほどクセがあるわけでもない。「くまラーメン」は脂ではない部位を使っているため肉はしっかりと歯応えがある。それにしても汁には脂が浮いている。これこそ熊汁になっているみたいだ。

熊肉は東日本大震災以前は「またぎの里」の名のとおり、実際に狩りをしたものを使っていたが、現在はほかの地方から取り寄せているという。熊肉は徐々に出荷規制がかかってきているので、今後は食べられなくなる可能性も高いだろう

「またぎの里」店内。民芸品も売られている

「またぎの里」店内。民芸品も売られている

熊、鹿、キジの串焼き

熊、鹿、キジの串焼き

蕎麦がおいしい店は天ぷらもおいしいという法則

「熊や鹿の肉はちょっと・・・・・・」という人にもおすすめの店がある。川治湖(八汐湖)に近づいたあたりにある「そば処 ひなた」は、地域の花木苑管理組合が運営している店で、店を切り盛りしているのは実際に蕎麦も打っている女性たち。
お店のおすすめらしいのが、「天ぷら皿盛り」で、こちらは舞茸、茄子、かぼちゃ、ピーマン、春菊と天ぷらが盛りだくさん。もりそばと「ミニ天ぷら皿盛り(舞茸、茄子、春菊)」のセットもある。女性にもおすすめのサービスメニューだ。
天ぷらはサクッと揚がっていて素材の味もよしで満足の味。そして蕎麦。ちょっと上から目線で言ってしまうと、こちらもかなりいい出来栄えだ。予想、期待を大きく上回る蕎麦だった。観光もグルメも、素朴だが満足できる、川俣温泉郷の旅。次は1年中で一番美しい、といわれる紅葉のシーズンにまた訪れてみたい。

国道沿いに看板が出ている「そば処 ひなた」

国道沿いに看板が出ている「そば処 ひなた」

「天ざる」。蕎麦も天ぷらも◎

「天ざる」。蕎麦も天ぷらも◎