会津の歴史を楽しんだり、温泉やグルメを堪能しながら観光名所を巡る会津の観光情報誌

[2014年5月 更新]

野口英世が青春時代を過ごした会津若松

世界的偉人の野口英世が青春時代を過ごした会津若松の、ゆかりのスポットを巡る。すべてまわったら、野口英世がちょっと身近に感じられるかも。

野口英世が青春時代を過ごした会津若松

会津観光スポット

「野口英世青春館 ほか」

福島が生んだ偉人、そして千円札の顔、といえば野口英世である。
会津は、医師を志した英世の青春の場所だった。そのゆかりの地をまわってみよう。会津若松駅にはレンタルサイクルがある。それを利用するのもいいだろう。

簡単に野口英世の生い立ちを紹介しよう。
1876年(明治9年)、三ッ和村(現・猪苗代町)に生まれた英世は、1歳半のときに囲炉裏に落ちて大火傷を負ってしまう。当時の医療では満足な治療も受けられずに左手の指が癒着してしまった。
「肉体労働は無理だ、勉学で身を立てるしかない」。
そんな母・シカの想いもあり、英世は幼少から勉強に打ち込ませてもらった。小学校では成績優秀、将来の展望も明るく見えたが、父親が酒飲みだったこともあり、家庭は貧しく、高等小学校以上へ進める金銭的な余裕はなかった。
それを救ったのが、猪苗代高等小学校の教頭であった小林栄先生だった。恩師・小林先生は、私財を投げうって猪苗代高等小学校に入学させ、英世に学問を続けさせる。
さらなる英世の転機は、このあと訪れる。
小林先生や友人たちの助けもあり、若松の会陽医院の渡部鼎医師より左手の手術を受けることができた。これをキッカケに自らも医師を目指すことを決意。会陽医院の書生となり、熱心に勉学に励んだ。このとき英世は、「ナポレオンは1日3時間しか寝なかった」と、自身も3時間しか寝ずに勉強したという。
そして、医師免許を取るため、上京していく・・・・・・。

「野口英世青春広場」に建つ像 福島県会津若松市中町1-23

「野口英世青春広場」に建つ像
福島県会津若松市中町1-23

「洗礼の地(若松栄町教会跡地)」。当時は外国人宣教師が英語を教えており、英世も熱心な生徒だった。英世の初恋の地でもあることから、初恋の合い言葉であるライラックが植樹されている

「洗礼の地(若松栄町教会跡地)」。当時は外国人宣教師が英語を教えており、英世も熱心な生徒だった。英世の初恋の地でもあることから、初恋の合い言葉であるライラックが植樹されている

会津若松市に残る
英世、青春時代の軌跡

野口英世が医師を志し、青年時代を過ごした思い出の地を、数々のエピソードに思いを馳せながらまわってみよう。
まず訪れたいのは、会津若松駅から徒歩約30分、自転車だと約10分のところにある、「洗礼の地(若松栄町教会跡地)」だ。ここは、野口英世が洗礼を受けた場所で、初恋の人である山内ヨネ子と出会った教会ともいわれている。英世はヨネ子に幾度となくラブレターを送り、教会牧師から叱責されたほどだった。しかしヨネ子は振り向かなかった。

次は「末廣酒造 嘉永蔵」へ。
英世の恩人であり父と慕った小林栄先生の親族が経営している。英世が海外で成功を収めて帰国した際に立ち寄り、大歓迎を受けたという。フラスコボトルに入った「Dr.野口」という名の純米吟醸酒もあり、お土産にもおすすめだ。
そこから徒歩約15分、自転車で約5分。野口英世が左手の手術を受けた会陽医院跡がある。1階は喫茶店になっていて、2階は「野口英世青春館」として関連資料が展示されている。レトロな趣ある建物も味わい深い。ここは野口英世青春通りという名がつけられていて、通り沿いには「野口英世青春広場」があり、さまざまなイベントも行われる。
この先には英世が洗礼を受けた「若松栄町教会」がある。現在の場所に移転して約100年。市の歴史的景観指定建造物に認定されている。白とブルーが基調のかわいい教会だ。

最後は、野口英世青春通りを通り、「小澤蝋燭店」へ。
明治初期の建物は、いにしえの浪漫を感じさせる。「小澤蝋燭店」の絵ろうそくは今も武家時代と同じ製法で作られており、炎が消えにくいのが特徴だ。自然顔料で、椿や梅など色とりどりの四季の草花が描かれていて美しい。
絵付け体験もできるので、散策の締めくくりに楽しんでみてはいかがだろうか。

こうしてゆかりの場所を巡ることで、世界的偉人である野口英世が身近に感じられてくるだろう。

木造3階建ての家屋で、7つの建物からなる風格ある「嘉永蔵」。蔵ミュージアムでは、無料の酒造見学コースも行っている。ホールにある囲炉裏は、嘉永蔵をたびたび尋ねた母・シカが朝食をとった場所だという。酒蔵カフェやショップもあり

木造3階建ての家屋で、7つの建物からなる風格ある「嘉永蔵」。蔵ミュージアムでは、無料の酒造見学コースも行っている。ホールにある囲炉裏は、嘉永蔵をたびたび尋ねた母・シカが朝食をとった場所だという。酒蔵カフェやショップもあり

「野口英世青春館」。資料館だ

「野口英世青春館」。資料館だ

1階は「会津壹番館」という喫茶店。明治中期の建物でレトロな雰囲気に溢れている。柱には、書生だった英世が書いた「會陽医」の落書きが残っている

1階は「会津壹番館」という喫茶店。明治中期の建物でレトロな雰囲気に溢れている。柱には、書生だった英世が書いた「會陽医」の落書きが残っている

野口英世青春通り

野口英世青春通り

1911年(明治44年)に建てられた、白とブルーが愛らしい「若松栄町教会」。国登録有形文化財。野口英世が19歳で洗礼を受けた後、この地に移転した 福島県会津若松市西栄町8-36

1911年(明治44年)に建てられた、白とブルーが愛らしい「若松栄町教会」。国登録有形文化財。野口英世が19歳で洗礼を受けた後、この地に移転した
福島県会津若松市西栄町8-36

明治初期の店構えが洒落ている「小澤蝋燭店」。手描きの蝋燭の模様が美しく、お土産にぴったり 福島市会津若松市西栄町6-27 TEL:0242-27-0652

明治初期の店構えが洒落ている「小澤蝋燭店」。手描きの蝋燭の模様が美しく、お土産にぴったり
福島市会津若松市西栄町6-27 TEL:0242-27-0652

スポットデータ

野口英世青春館

【野口英世青春館】
住所:福島県会津若松市中町4-18
TEL:0242-27-3750
●会津鉄道会津線乗り入れの七日町駅より徒歩約20分